第3話

あなたはどうしたい?
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2021/03/02 08:39
木葉  ちよ
木葉 ちよ
こ、こんにちは…!
(なまえ)
あなた
いらっしゃい!!
ようこそ!!!
みんな
みんな
"恋愛クラブ"へ!!!
莉犬
莉犬
どうぞこちらへ!
さとみ
さとみ
ここに座って?
木葉  ちよ
木葉 ちよ
あ、ありがとうございます…
あの…恋愛探偵さんは…
(なまえ)
あなた
私です!!
恋愛探偵こと、恋中あなた!

あなたのお名前は?
木葉  ちよ
木葉 ちよ
私は、木葉ちよです!
(なまえ)
あなた
ちよちゃんね!
早速だけど、あなたの恋のお悩み聞かせてくれないかな!
木葉  ちよ
木葉 ちよ
あ、はい!
実は、学校の同級生に好きな人がいるんです。
ころん
ころん
へぇ~
今回は同級生か!
木葉  ちよ
木葉 ちよ
それで、彼が今度他県に引っ越すことになったと私にだけ先に教えてくれたんです。
ジェル
ジェル
そうなんや…
木葉  ちよ
木葉 ちよ
私は、彼が引っ越す前に自分の気持ちを伝えたいんです!

でも、彼は私の事を好きじゃないと思うんです…
ななもり。
ななもり。
どうして?
彼の口から何か聞いたの?
木葉  ちよ
木葉 ちよ
はい…好きな人がいるんだって言ってました…
ちよちゃんは、そう言って目を伏せた。


なるほど…こういうタイプの子か…

なら!!
(なまえ)
あなた
それで?
あなたはどうしたい?
木葉  ちよ
木葉 ちよ
え?
(なまえ)
あなた
あなたは今、自分の考えが矛盾してる。
(なまえ)
あなた
告白したいけど、彼には好きな人がいるから迷惑だと思ってる。でもやっぱり伝えたい…でも……って。
(なまえ)
あなた
これが今のあなた。

あなたはどうしたいの?
木葉  ちよ
木葉 ちよ
どうしたい……
(なまえ)
あなた
彼のことは考えなくていい、迷惑だなんて思わなくていい。

今、1番大事なことは『あなたがどうしたいか』だよ?
木葉  ちよ
木葉 ちよ
私がどうしたいか……
莉犬
莉犬
自分の気持ちに正直になって!!
木葉  ちよ
木葉 ちよ
でも、振られるってわかってるのに告白は…
るぅと
るぅと
きっとあなたは後悔しますよ?
木葉  ちよ
木葉 ちよ
え?
さとみ
さとみ
彼がいなくなって自分の気持ちを伝えられなくて後悔するか、彼に気持ちを伝えて快くお別れするか。
ジェル
ジェル
君はどっちを選ぶん?
木葉  ちよ
木葉 ちよ
私は……
(なまえ)
あなた
もう一度聞くよ?

あなたはどうしたい?
木葉  ちよ
木葉 ちよ
私は…私は…!!

彼に気持ちを伝えたいです!!
振られてもいい!
彼との思い出にしたいです!
そう言った彼女の目はキラキラしていた。


うん、やっぱり恋する女の子はこうでなくっちゃ!
(なまえ)
あなた
それがあなたの本当の気持ちね!!
なら、私たちがそれをサポートするよ!
木葉  ちよ
木葉 ちよ
ありがとうございます!!
(なまえ)
あなた
じゃあ、早速今日告白しちゃうよ!!
木葉  ちよ
木葉 ちよ
き、今日ですか!?
ころん
ころん
早い方がいいもんね!!
僕も賛成!!
ななもり。
ななもり。
あはは…
ごめんね、ちよさん。
あなたは言い出したらやめないから‪…
(なまえ)
あなた
よし!みんな!
ちよちゃんの告白を成功させるよ!
みんな
みんな
はい!!!
――――――――――――


そして私たちはちよちゃんのためにセッティングした。


場所は公園。


私たちは周りに人が来ないように見回りをするため、2人の事を遠目から見ていた。
木葉  ちよ
木葉 ちよ
あのね、私…
あなたの事が好きなの!!

迷惑だってわかってる…
でも、この気持ちをあなたがいなくなる前に伝えたかったんだ…
好きな人
好きな人
ちよ…
あぁ!いいぜ!
木葉  ちよ
木葉 ちよ
え…!?

ほ、本当にいいの!?
好きな人がいるって…
好きな人
好きな人
それはお前の事だよ!
木葉  ちよ
木葉 ちよ
そ、そうだったんだ……
ちよちゃんは安心したのか泣き崩れて彼に抱きしめられていた。

私たちはそんな2人の邪魔にならないように、静かに戻った。
るぅと
るぅと
くっついて良かったですね!!
ジェル
ジェル
てか、彼もちよさんのことが好きやったんやな~
莉犬
莉犬
ね~!!
俺、ビックリしちゃった!!
ころん
ころん
絶対振られると思ってた!
(なまえ)
あなた
ふっふっふっ!
ジェルくん達は気づかなかったのかい?
ジェル
ジェル
ま、まさか!!?
(なまえ)
あなた
そのまさか……
私は気づいてたよ!
ころん
ころん
な、なんだと…!?
莉犬
莉犬
いつからなんだ!?
(なまえ)
あなた
ちよちゃんが言ってたでしょ?
彼は『好きな人がいる』って!
莉犬
莉犬
うん、言ってたけど…
ジェル
ジェル
それがなんや?
(なまえ)
あなた
もし、好きな人がちよちゃんじゃなかったら彼は好きな人の名前を言っていたと思うの!
(なまえ)
あなた
でも、ちよちゃんに好きな人の名前を教えていなかった。
それは、約3つの可能性がある!
ころん
ころん
3つの可能性?
(なまえ)
あなた
1つ目!!

そんなに仲がよくない普通の友達に話すことではないから!
(なまえ)
あなた
2つ目!!

単純に恥ずかしいから!
(なまえ)
あなた
そして、3つ目!!

彼女自身が好きだから!
莉犬
莉犬
それで、なんで彼がちよさんのことが好きだっていう結論に至ったの!?
(なまえ)
あなた
1つ目は単純に、彼とちよちゃんは普通の友達じゃ無い関係だと思ったから、だってちよちゃん言ってたじゃない!
『私にだけ先に教えてくれた』って!
(なまえ)
あなた
つまり、好きな人がちよちゃんじゃなかったら、ちよちゃんにだけ先に伝える意味がない。

彼にとってちよちゃんが特別な人じゃなかったら…ね?
ジェル
ジェル
確かに…
(なまえ)
あなた
2つ目のやつは正直話だけじゃ彼の性格は分からないから、実際に彼を見て判断した!

彼はそんなタイプじゃないなって!!
ころん
ころん
へぇ!!
あなたすげぇ!!!
(なまえ)
あなた
えっへん!!!
これでも、恋愛探偵ですから!!
ジェル
ジェル
だから最後の可能性。
彼女自身が好きっていう結論にたどり着いたんやな!
(なまえ)
あなた
そうそう!!!
3人ともまだまだだね~‪w‪w
私が笑っていると、今まで黙って聞いていた残りの3人が会話に入ってきた。
るぅと
るぅと
これぐらいも分からないんですか?
ころん
ころん
え……その反応は…まさか!?
さとみ
さとみ
俺となーくんとるぅとは直ぐにわかったよw‪w
ななもり。
ななもり。
逆になんで分からなかったの?w
(なまえ)
あなた
おぉ!
さとななるぅとは1歩リードしてるね!
るぅと
るぅと
これくらい簡単ですよ!
さとみ
さとみ
そうそう!何年俺たちは、あなたの弟子してると思ってるんだ?‪
莉犬
莉犬
うぜぇ……
ころん
ころん
てか、僕達みんな同じ日に弟子入りしたじゃん!!
ジェル
ジェル
なんでこんなに違うん!?
ななもり。
ななもり。
う~ん…どうしてだろうね~‪w‪w‪w
莉犬
莉犬
もっと頑張らないと…!!!
ころん
ころん
絶対追いついてやる…!!
ジェル
ジェル
頑張るぞ、2人とも!!!
ころん & 莉犬
ころん & 莉犬
おう!!!
ころジェルりーぬが改めて気合いを入れたのを見て、私は口を挟んだ。
(なまえ)
あなた
うんうん!!
元気なのはいいことだけど!!
1ついいかな?
みんな
みんな
何?
(なまえ)
あなた
私、お腹空いた☆
みんな
みんな
……は?
(なまえ)
あなた
みんな、ご飯食べるよ!!
私は、そう言ってダッシュでキッチンに向かう。

後ろからみんなが慌てて追いかけて来ているのであろう、足音が聞こえてくる。



ふふ、やっぱり恋愛探偵は楽しいな!

みんなとも出会えたしね!!

ちよちゃんも、お幸せに!!!



私は1人で微笑みつつキッチンに向かった。















ちなみに、みんなが慌てて追いかけてきたのは、私が料理をしたらヤバいということを知っているからだ。







【次回予告】

ドキドキさせるには?


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