トラックは止まり、、
こたつのスマホの液晶はバリバリになる。
しょうは、こたつの腕の中で目を閉じて
いる
反応がない
ぐったりとしている
自分も、少し怪我をした
しかし、腕の中で眠っている少年の方が
ダメージを受けたようだ
辛うじて意識はある
周りを見渡しても親らしき人はいない
そういえば、、!!!
こたつはトラックの方を見た
しょうを、安全な所に連れていき、119番通報をして
足を引きずりながらトラックの運転手の方に向かう
数時間後
病院で診断を受けた
しょうは、軽い脳挫傷。
今回の事故はしょうの両親が自分の息子が勝手に飛び出したということで
運転手には逆に謝罪をした。
警察を呼ぶことにはなったけれど
誰も捕まらず、、、
話は納まった
時刻は夜10時
電話の向こうでennが携帯を落としたのか
大きな物音が聞こえた
そのころ
ennの体に宿った命は流れようとしていた、、、
足を引きずりながら
病院を抜け出してタクシーで家に向かった
タクシーの中では
ennとのLINEを見る。
随分心配させてしまったようだ。
下にスクロールしていくと
こんな文がでてきた
「さっきから、お腹痛すぎて、、、」
「早く帰ってきて、、お願い、、伝えたいことある、、」
「こっちゃん、お父さんになるよ!」
まさか、、、
家に着いて、リビングに向かうと
ソファに血が付いていて
ennがソファの下でうずくまっている
なぜだかは、一瞬でわかった。
それから、数時間後
日付をまたいで
午前4時
ennは流産しかけていた。
しかし、、
マクドナルド手術で助かった。
手術を終えて 麻酔から覚めるまでこたつも寝ていた
冬の個室の病室はとても寒い。
スーパーで購入したお菓子とお酒の入ったビニール袋はボロボロに破れていたけれど
中身は無事だった
ふと
足先がピリピリと痛む。
事故では捻挫と擦り傷で済んだ
だんだん睡魔が襲ってきて
ennの隣で眠りについた
目を覚まして手を動かそうとしたら
こたつが隣で眠っていることに気づいた。
こたつの手はあたたかくて
大きい。
とても落ち着いたけれど
次の瞬間下腹部に痛みが走った。
手術の結果はまだわからないennは
パニックになり、、
こたつを起こした
胸を撫で下ろしたと同時に
事故のことが頭によぎる
我に返って抱きついた
こたつは、話を切り出した
妊娠2ヶ月
つわりが出てくる時期だ。
その時に寄り添えないのは
夫としてパートナーとして
情けない
つづく
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