健の姿を見て、私と愛蔵は固まる。
仁王立ちして向かい合う私たちを何故か写真に収めて、健は去ろうとした。
どうしよう、弟達の絡み尊くね?←平常運転
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愛蔵は少し不服そうに言った。
まぁたぶん、健の目の前が嫌なんでしょう?
大丈夫よ、健だって改心したんだから👍←
とりあえず、私もいつもの席に座ることにした。
愛蔵がそっぽを向いて嫌味ったらしく言った。
仕返しするように健が愛蔵に言う。
私のために争わないでっっ!!!
なんて言ってみたいなぁ。言わないけど。←
2人とも私の声は聞こえてないみたいで、
言い合いを続けている。
私のせいじゃん…、まじで私のせいじゃん。
ほんとに私のために争わないで。←
わたしがそう聞くと、2人同時に頷く。
全く、仲がいんだか悪いんだか。
出来だけ、デレないように、冷静に。
私がそう言うと、2人は苦い顔をして俯いた。
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姉貴強し。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!