第7話
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黒尾と海が来てから、あなたはずっとふたりと話してた
そのあなたがやけに楽しそうで
入り込むに入り込めなくて
でも、あなたが楽しいならそれでいい、そう思った
だけどやっぱり、なんだろう、
苦しい。
あなたが2人と話していると胸をものすごく締め付けられた
これが世に言う嫉妬なのだろう
俺はきっと、昨日の時点で一目惚れしたんだ
結局午後の授業はあなたのことばかりが頭にあって
勉強は頭に入ってこなかった
︎︎
ぼーっとしているうちにもう、放課後
部活の時間だ
黒尾はそれだけじゃ腑に落ちないと言わんばかりの顔をしていた
たしかに、考え事だけで2時間も経つなんて
俺は初めてだった
この3年間、1度もなかったし
今までの人生で1度もなかった
だから黒尾も不思議に思ったのだろう
たまにどこかの母さんのような発言をする
その辺が男バレを支えているんだって
そう思うことがある
実際、黒尾の母さんっぽさには助けられてるからな
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