やっぱり、みんなあなたの遺品整理の時は
何も喋らなかった。
しばらくして、そらがあるものをみつけた。
手紙だ。
何故か1人1枚あって、
遺品整理を休憩して
その手紙を読むことにした。
えいちゃんへ。
見つけてくれてありがとう。
読んでくれてありがとう、
えいちゃん、読まないかと思った。
期待しといてよかった!笑
私がいなくなって寂しい?
あ、ごめん、えいちゃん彼女持ちだった!
わっすれてたぁー!やばー笑
どうしても伝えたいことがあったから、
こんな変な振りをつかったけど、
手紙じゃ意味ないか!
失敗!笑笑
じゃあ、言うね。
えいちゃん、私はえいちゃんが大好きでした。
今はもうきっと居ないから、
二度と伝えることは出来ないし、
ちょっと後悔もあるけど、
私は、えいちゃんが大好きだった。
もちろんこれからも。
体調に気をつけてね。
彼女の、りこちゃんと仲良くするんだよ?
泣かせたら許さないからね!
またね、えいちゃん。ばいばい
涙が溢れた。
ポタポタと手紙に丸い跡がついていく。
ゴシゴシ拭いたけど涙は止まらなかった。
りっくんがそっと背中をさすってくれたのが
せめてもの救いだった。
またな。あなた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!