私ところんが教室につくとちょうど帰りのHRが始まるところだった
先生が私達の手元を見ると
図星を突かれ、なにも言えなかった
私ところんは席に着いた
それからは明日の予定など色々な話を聞いて下校時間になった
HRが終わるとみんなぞろぞろと帰っていった
私は急いでかばんに荷物を詰めてころんを追いかけた
教室を飛び出て走ってころんを追いかけていると階段を降りているころんの姿が見えた
私は後ろからころんに飛びかかった
ころんはマヌケみたいな声をあげていた
私はとりあえず(?)謝った
そんなことを話しながら靴箱へと向かった
中学生の時はずっと白の運動靴だった私は密かにローファーに憧れていた
なんでころんって私が嬉しい気分の時に嫌なこと言うんだろ。根性まじで腐ってるわ。
これ以上話してもなにもならないと思った私は会話を切り上げ歩き始めた
ころんが私に追いつき、隣を歩き始めた
私はこれ以上黙ってたら自分の精神的体力が持たないと考え、仕方なく訳を話し始めた
私は笑いながらころんの制服姿をまじまじ見た
…まぁ、よく見たら少しはかっこいい…かな
自分でもじわじわ顔が熱くなっているのが分かった
や、やばい。バレないようにしなきゃ
あ、これはやばい
よし、これなら誤魔化せたでしょ。。
ころんが急に私の耳元で喋りかけてきた
絶対にころん私の事からかってるんだろうな
それだったらこっちだって…
ふっ、どうだころん。私だってこんなかわいいこと言えるんだぞ((
……あれ?ころん生きてる?なんで喋らないの?
私は覗き込むようにころんの顔を見た
すると
顔を真っ赤にして目を逸らしているころんがいた
私はころんの顔を手で冷やした(?)
ギュッ
私はいつの間にかころんに抱きつかれていた
私は恥ずかしさの限界だった
もう私の顔はこれまで以上にないほど真っ赤だった
私が見上げた先にあったのはいつもどうり私をからかって笑う意地悪そうなあの顔だった
ころんのスマホに写っているのは顔が真っ赤な私の顔だった
私はころんを走って追いかけた
気づくともう家の前まで来ていた
ガチャッ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。