ー夜 土手の公園
その時ー
私たちふたりの間を心地よい風が通り抜け…
ふたりの髪を揺らした…
私はモトキさんを見上げて
そう言って笑うモトキさんは…
あの時と変わらない…優しい笑顔…
あなたちゃんこそ
大人になってすごく綺麗になって…
でも…今、俺を見つめる瞳は…
涙をいっぱい溜めてたあの頃と変わらない…
俺はそれが嬉しくて…つい…
あなたちゃんを…
あなたSide
やっぱりモトキさんがあの時のお兄ちゃん
優しい笑顔は変わってない……
嬉しいんだけど…
私、ずっと会いたかったお兄ちゃんに会えたのが嬉しいの?
それとも…あのお兄ちゃんがモトキさんだったことが嬉しいのかな?
モトキSide
待て待て、どうした俺?
あなたちゃんが愛おしいって…
あの時の女の子がこんなに綺麗になって
目の前に現れて…
それがあなたちゃんで…
モトキさんが何かを言いかけたとき
LINEの着信音が…
その頃…こちらのふたりは
シルク店長とマサイさんがそんな話をしながら飲みに向かう頃…
モトキさんとふたりで並んで歩き出した
ディナーに向かう時とは違って、殆ど話しをすることもない
モトキさんの顔をのぞき込むと笑顔を返してくれるけど
なんだか…
自分の心の奥底を覗き込むような表情で
何を考えているのか…イマイチ分からないまま
私のマンションに着いた
気持ちのいい風が…
首筋を撫でるように吹いていた
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
はい、作者でございます
お待たせしました!
(いや、待っていてくれた人なんているのか?)
書きたいことはあってもまとまらなくて……ちょっと泣きそうでした笑
今回少し気持ちに気づいたりして、話を進めてみましたが…どうでしょうか?
ご意見とかコメントお待ちしています笑
また次回もお楽しみに!
それでは、アデュー!!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。