第12話

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2018/03/18 09:24
色葉
色葉
はぁ。やめてよ?
恋
なにが
色葉は席を立ってちょっと来て、と手招きをした。
理楓
理楓
あ、恋
色葉
色葉
理楓、ごめん今無理!
色葉は申し訳なさそうに謝ると、
あたしの服をつまみながら廊下へ出た。
恋
どうしたの。
色葉
色葉
どうしたのはこっちのセリフだよ。
色葉はあたしを睨みつける。
ため息をつきながら口を開く。
色葉
色葉
まさか、聞かれてるとはね。
恋
あたしの悪口のことでしょ。
なんで言ったの。
あたしのこと嫌いなの?
こっちも睨み返してやった。 
色葉にたじろいた様子はないけど。
色葉
色葉
嫌いじゃないけど、ウザイ。
恋
なんで
そんなことも分からないの?
そう言いたげに色葉は言う。
色葉
色葉
理楓をとるからじゃん。
恋
とったのはそっちでしょ!
イライラする。なんでなんで。

あたしが悪いの?なんで?
色葉
色葉
結局さ、恋はどうして欲しいの
喋れない。喋りたくない。
この気持ちをどう言葉にしていいのかわからないから。
色葉
色葉
黙ってるの、ずるい。
______あたしは。多分。
こんなこと言うなんてやだけど。
でも本心を伝えるって決めた。
恋
色葉と仲良くしたかった。
過去形なんだけどね。
色葉
色葉
もう本当ウザイ。
やっぱ、恋とは仲良くしたくないよ。

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