第14話

互いを知る ※肌色表現あり
823
2023/04/29 21:00
※ほんの少しだけ大人向けな表現が入ります。
苦手な方はお気をつけください。



翌朝

パチっと目を覚ます。
そこには、シルクの穏やかな寝顔があった。

こんな風に、寝顔を見るのは2回目だ。
寝顔って、どうしてこんなに幼く見えるのだろう。
無防備、だからだろうか。
あなた
…可愛いw
そう呟いた時。
シルク
…悪趣味w
パッとシルクの瞳が開いた。
ふぁ〜…と欠伸をしながら、擦り寄ってくる。

や、待て待て待て!
なんだそれ。
可愛すぎる!

私は身体を硬直させた。
もう、シルクには一生勝てる気がしない…。
シルク
んぁ…今、何時だ?
シルクが、スマホを確認する。
朝の7時半。

今日が休日で良かった。
昨日は色々とありすぎたから。
あなた
シルク…今日、仕事は?
シルク
あ〜…今日は編集だけ。
あなた
そっか。
シルク
でも、ま。
昨日はあの状態で別れてっから、何かしらの連絡はとりてーけどな。
あなた
うん、そうだね。
きっと、みんな心配しているだろう。

シルクが、グループラインにて事情を説明しようと試みる。
が。
シルク
めんどくせぇ。
あなた
こら。
シルク
いや、文章打つのがな。
もう、このままビデオ通話するわ。
は!?

とんでもないことを言い出すシルクに、私は慌てて距離をとる。
だって、今の私たちは、その、あれだ。
所謂ところの"事後"なので、服を着ていない。

掛け布団を身体に巻き付け、逃げる私を見て、シルクはおかしそうに笑った。
シルク
じょーだんだよ、冗談!
あなた
な、なんだ…良かった…。
シルク
つーか。
私の身体を、上から下までジロジロと見つめるシルク。
布団を巻き付けているので、全部がオープンになっているわけではないが。
シルク
…身体、辛くねぇの?
あなた
…え??
今しがた、俊敏な動きをしたせいで、疑問に思ったのだろうか。
まぁ、一般的には。
腰が痛い。
下腹部が痛い。
身体が怠い。
とか言うけれど。
あなた
あ、うん…平気。
昨日のシルクは、どこまでも優しかったから。
無理やり…とか、理性無くして…みたいな瞬間は、一度たりともなかった。

だから、身体に負担は全くなかったのだが。
シルク
………。
ん?
何か、不貞腐れてないか?
あなた
…シルク??
シルク
……慣れてんの?
あなた
はぁ!?!
ガキか!!
と、思わずツッコみそうになった。
どうやら、こういう行為に慣れているから、身体のダメージが少ないと思われたようだ。

いや、もちろん経験はある。

それはお互い様だろう。
もう、27歳だ。
けど。
半年以上一緒に暮らしているんだ。
少なくとも、私は、その期間縁のなかった行為だ。

だから。
久しぶりだし。
慣れてなんかない。

でも。ここまで赤裸々に話すのも気まずいから。
あなた
えっと。
慣れてないし。
そもそも、久しぶりだし。
端的に答えた。
シルク
……久しぶり。
あなた
うん。そう。
シルク
…前回の相手って、元彼?
何なの!?
めちゃくちゃ聞いてくるやん!!

正直、どうでも良くないか?!
と、思うのだけれど。

シルクを見ると、視線を下げ、拗ねたような仕草を見せているから。
あなた
…ん。そーだよ。
シルク
…どんくらい、付き合ってた?
あなた
んー1年くらいかなぁ。
シルク
1年…。
……確かに。
私たちは、お互いのことを知らなすぎるんだな、と思った。
シルクは、YouTuberだし。
その活動の中で、ある程度、私生活を公表していたりもする。

正直、知りたくない情報も入ってくる。

…経験人数とか。
…付き合った人数とか。

でも。
私は、これまで一線を引いてきた。
いつでも、引き返せるように。
線を、越えてしまわないように。
だから、本名ぐらいしか伝えていなかったかもしれない。


よし。
と、気合を入れる。
あなた
いいよ。
この際、聞きたいこと、聞いて。
モゾモゾとベッドに戻る。
とんでもなく恥ずかしいけれど。

もう少し、情事後の雰囲気に浸りつつ、お互いを知るのもいいんじゃないかと、思ったのだ。
シルク
……っ//
待て。
くっ付いたら…。
あなた
…あ。
シルクが、反応してしまった。
それを意図してくっついたわけではなかったけれど。
でも。
自分の身体に反応してくれることは、素直に嬉しかったから。
あなた
…いい、よ?//
シルク
…もう、頼むから。
煽るな…//
どうなっても、知らねーぞ。
シルクの余裕のなさそうな言葉に、クスリと笑う。
あなた
魅力的な女。
…って、思ってくれてるんだっけ?
以前、言われたその言葉を思い出す。
そんなこと、考えたこともなかったから。
素直に、嬉しかったんだ。
シルク
…そうだよ。
…どれだけ魅力的か。
思い知らせてやろーか?
あなた
…え。
ヤバい!と本能が察知した時には、既に遅かった。
バサッと、掛け布団が剥がされる。
あなた
い、いやぁ//
隠すものがなくなり、全身が曝け出される。
腕で、大事な部分を隠そうとするが、もちろん隠せるわけもなく。
シルク
まず。
大前提として。
全身が程よく引き締まってる。
なのに、全身柔らかい。
あなた
ひ…っ//
スーッと、腹部を撫でられる。
シルク
…スポーツとかやってた?
あなた
…え?あ、うん。
学生の頃は、陸上やってた。
シルク
へぇ。
いい筋肉のつき方してる。
で。女の武器である、ここな。
あなた
……んぅ//
シルク
めちゃくちゃ形が綺麗なのと、何より、感度がイイ。
ふにふにと、胸を触られる。
角度を変えて、何度も何度も。

あ、身体が熱ってきた…。
シルク
そんで。
ここな。
……もう、準備万端じゃんw
太ももの隙間から、軽く撫でられる。
それだけで、身体はビクッと反応してしまう。
シルク
…やーらしw
あなた
うぅ…っ!
しかた、ないでしょ!
シルク、なんだから…っ//
シルク
……っ。
あなた
だい、すきな。
シルクに触られてるんだから…ぁ。
当然…っー//
激しい口付け。
すぐに、舌を絡めとられる。

スイッチ、押しちゃったんだろうな…と。
蕩ける思考で、ぼんやりと考えた。








その後は、ご想像通り…ということで。

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