天堂side
七瀬が仕事復帰してから忙しくて時間がなかったが久しぶりの休みをもらった。
しかも今日は七瀬も休みらしい、勇気を出して七瀬を誘って見ることにした。
ピンポーン
ガチャ
(....俺がわざわざ買ったのは内緒だ。)
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明らかにテンションが上がっている七瀬が可愛い💕
まさかあの時と同じ答えが返ってくると思ってなかった。
思い出した訳じゃないのは分かってるけど、どうしても
あの頃の七瀬と重ねてしまう。
そう言って俺に笑いかける顔を久しぶりに見た。
思わず泣きそうになる。
見つからないようになるべく涙を堪える。
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それから俺と七瀬は水族館を思う存分楽しんだ。
久しぶりに楽しすぎて時間があっという間に過ぎた。
それから家に帰って、一緒にご飯を食べないか誘ったら、「いいんですか!」と目を輝かせてきた。
あの頃の七瀬もきっと同じような反応するんだろうなと
思い、笑いそうになる。
七瀬は七瀬なんだなそう感じた。
「お前だよ」って言いたくなった。
でも我慢して料理する。
しばらくして静かだなと思っていたら七瀬が寝ていた。
ちょっとはしゃぎすぎたのかもしれない。
七瀬の頭を撫でる。
七瀬が夢の中でも、俺のことを好きだと言ってくれたことに我慢して蓋していた気持ちが溢れる。
触れたい
抱きしめたい
キスしたい
好きっていってほしい
愛してますっていってほしい
抱きしめられたい
撫でられたい
俺はいつからこんなに
欲張りになったんだろう...
七瀬がいないと駄目になったんだろう
七瀬がどうしても欲しくなりキスをした。
ちゅっ
運悪く七瀬が目を覚ましてしまう
七瀬が俺を押し除ける
俺は我に帰りやってしまったことの重大さに気づく。
思わず出て行く。
バタン
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七瀬side
いい夢を見ていた。
なんだか懐かしい夢だった。
誰かに呼ばれた気がして、目を開ける。
驚いた。目の前に天堂先生の顔があるから...
おもわず押し除けてしまう。
先生は涙を流していた。
その顔を見て私は一気に胸が苦しくなった。
そしてなぜかキスされたことは嫌じゃなかった...
なのにどうして押し除けてしまったのだろう...
と自責の念に駆られる。
ズキッズキッと頭が痛み始める
バタン
七瀬の意識が遠のいて行き倒れてしまう。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。