汗をかいてとても苦しそうな郷敦。
何なんですかこの男。
普段はめちゃめちゃ口悪くて俺様なくせに
こういう時は一気に子犬みたいになるんですか?!?!
…って、ダメだダメだ。
そう聞くと郷敦はこくっと頷いた。
プルルルルルル
プルルルルルル
プツッ
郷敦と同じソファベンチに座っていたら、
郷敦が私の腰あたりに抱きついてきた。
ほんとに何なんですか!!!!((
熱中症になった時にとる対応をとってみる。
郷敦は大人しく横になり靴下を脱いだ。
郷敦の首に枕のように氷嚢を置く。
足首にも氷嚢を置いて身体が冷えるのを待つ。
少しずつちゃんと話せるようになってきた郷敦。
ガチャッ
バタンッ
私も死ぬかと思いましたよ。
あんな事されて。()
思い出したら恥ずかしくなってきた。
郷敦はそういうと氷嚢で私のほっぺをはさんできた。
郷敦のほっぺをつまむとやっと離してくれた。
ガシッ
郷敦が立ち上がった私の腕を掴んできた。
こんな奴にドキドキさせられたなんて
ちょっと悔しいけど
確実に私の心臓は鼓動が早くなってた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!