夢を見た。
君が居なくなる前の夢。
、、、、?
気がつくとそこは見覚えのある病室だった。
そして目の前には大好きだった君がいた。
真っ白で儚く綺麗。
でも腕や足は赤黒くかぶれて痛々しかった。
思い出した。
これは私が忘れたかった過去だ。
やめて。
やめて、、、
やだ、、、
待って、、、
ダメっ!
思い出した。
私がみんなを幸せにしたいと思ったのはもちろんだけどきっかけはましろ姉ちゃんだった。
病院で廊下に倒れてたましろ姉ちゃんを助けて、暇があれば話すなかだった。
私と歳が5つぐらい離れたお姉ちゃんだった。
優しくて可愛くて。
絶対、死んでいいような人ではなかった。
だから私はお願いしたんだ。
「ましろ姉ちゃんを救って下さい」って子供ながらに。この神社の神様に。友達のように接してくれた神様に。
神様は笑顔で何も言わなかった。
どうしようも出来ないから。
そうか。私の近くにいる神様はもうあの頃の神様じゃない。
あの頃の神様とましろ姉ちゃんなんだ。
私が眠ることは願いの代償だったんだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。