紫 「行ってきます。」
柴咲 「行ってらっしゃい!」
…、未だに慣れないな。こーゆーの。
「〜でねでね!」
「___でさぁ!」
「聞いてよ〜___」
騒がしい教室に入り、席に向かう。
グループ同士で話している人達は仲良さそうに話している。
それの何が楽しいの?
五月蝿いし頭痛い。
はぁぁぁ……、最悪。
…、眠いし。
「天野ちゃーーーーん!!」
、?
「天野ちゃぁぁぁぁぁん!!!」
あぁ、コイツか。
紫 「なに、うるさい。黙れ。」
茜原 「ちょっちょ、辛辣!」
紫 「……………」
茜原 「あれ?反省した?」
紫 「あ?誰がすんの。消えろ。」
茜原 「あぁ!ごめんごめん!あ、ねね?今日も屋上行こうよ!!」
紫 「るさい。」
茜原 「今日も屋上行こうよ!!」
そーゆー意味じゃない。
紫 「うるさい。一人で行く。てか、もうサボらん。」
茜原 「え゛!なんでさ!」
紫 「監視がついた。伝言届いたら終わる」
茜原 「監視!?!?なになに??お嬢さまだった系?!?!」
お嬢さま?
知るか。
紫 「黙れ。」
あれ?何私コイツにこんなペラペラ喋ってんの?
キーンコーンカーンコーン
茜原 「あ゛、やべっ。またね!天野ちゃん!」
いや来んな。
もう来んな。
…、伝わんないか。
…、
先生 「HR初めっぞ〜」
私はこの時、彼の去っていく後ろ姿を眺めていたようで、次に気を持ち直したのは先生の号令がかかってからの事だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。