希side
雨の日、あんなことがあって頭から離れなくなった。
初めて見た男の人の涙。
仕事が終わり、疲れながらスーパーに行って食料と酒を買った。
チューハイ、ビール、焼酎…全部おっさん臭い(笑)
スーパーを出て、家に向かうために自分の車へ歩いていると見たことある人が人と口論になっている
何の話か理解はしたけど、どうしよ…
すると青山さんは目を丸くした。
多分、私に気付いたのかな?
私を口論に巻き込むな。
未練タラタラの元カノだよね(笑)
すると女の人にいきなり打たれた。
え、待って、思考が働かない!
いやいや、最低なのは貴女でしょ?
そう言ってどっかに歩いて行った。
そう言って殴られてない方の頬を優しく触り反対の方の頬をゆっくり眺めた。
近い…
そう言ってほっぺに冷えピタを貼った。
青山さんは私のことをじっと見て…
そう呟いた。
どういうこと?(笑)
ヒトメボレ…?
待って、そんなことある?
この人、悪い人ではないと感じていたので渋々、教えた。
一目惚れかぁ…(笑)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!