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第25話

25(晴人side)
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2021/04/21 06:12
達也
達也
ハル、どうしたんだよ
いきなり抱きついてしまったせいで、達也くんから困惑の声があがった。
晴人
晴人
達也くん…!今までごめん、ほんとは大好きなの
達也
達也
えっ
晴人
晴人
ごめん、彼女できたのに困るよね、でも好きなの…
達也
達也
え?ちょ、ちょっと待って
晴人
晴人
ごめん……!
達也
達也
待てって!
達也くんに肩を掴まれ、引き離された。やっぱり迷惑なんだ。もう抱きしめてもらえないんだ。そう思ったけど、達也くんは俺の手を取った。
達也
達也
とりあえずうち入ろ?
晴人
晴人
…入っていいの……?
達也
達也
逆になんでダメなんだよ
晴人
晴人
だって…
達也
達也
いいから入れよ
手を引かれ家に上がった。彼女がいるのにいいのかな。もう俺なんてなんとも思ってないから、そんなこと気にもならないのか。
達也くんに促されソファに腰掛けた。達也くんも俺の隣に座って、それだけでまた悲しくなった。
達也
達也
えっと…まず彼女って…
晴人
晴人
……告白されたんでしょ…
達也
達也
はぁ……?
晴人
晴人
…?その子のとこ行ってたんでしょ……?
達也
達也
普通に出かけてただけだよ
晴人
晴人
すごくいい子だって……
達也
達也
いや、まじでなんのことだかさっぱりなんやけど
晴人
晴人
え…?
達也
達也
告白なんかされてないけど…
晴人
晴人
え…でも太我が……
そう言ったら達也くんは呆れ顔でため息をついた。
達也
達也
あのバカ適当なこと言いやがって
晴人
晴人
え?
達也
達也
それ嘘だから。大体告白してくるような奴いねえよ、ずっとお前といたのに
晴人
晴人
え?どういうこと?彼女は?
達也
達也
告白されてないのに彼女なんかいるわけないやん
理解できなかった。脳がキャパオーバーして、涙を拭うことすら忘れて、そしたら達也くんが濡れた頬を拭ってくれた。
達也
達也
それで…ハル、好きって…
晴人
晴人
……あっ
ようやく自分が突っ走りすぎたことに気づいて、顔が熱くなった。ごまかそうと首を振った。
晴人
晴人
い、いや、違うの……!俺勘違いしてて、
達也
達也
ハル
晴人
晴人
忘れて……
達也
達也
……嬉しかったんだけど…
小さく呟かれてはっとした。また太我の言葉を思い出した。
なんであんな嘘ついたのかわからないけど、とにかく告白されたっていうのは太我の嘘で、それならこの気持ちを伝えるのもまだ遅くないってことなんだ。なのに俺は、また逃げようとしたんだ。
達也くんの手を握った。もう逃げないって決めたんだ。
晴人
晴人
まって、ごめん、やっぱり忘れないで…
達也
達也
………!それって…
晴人
晴人
好き…
いまさら都合が良すぎるってわかってる。何回も達也くんの気持ちを無下にした。
晴人
晴人
今までごめん…達也くんは、ずっと一緒にいてくれたのに
どこまでも俺は最低だ。今だってまた達也くんから逃げようとしたんだ。それでも許してくれるかな。まだ俺のこと、好きって言ってくれるかな。
晴人
晴人
まだ間に合う?
達也くんを見た。ずっと一緒にいたのに、久しぶりに見た気がした。
晴人
晴人
まだ…俺のこと好き……?
達也
達也
当たり前だろ
達也くんに抱きしめられた。
達也
達也
ずっと好きって言ってるだろ。何回だってハルが好きだって言うよ。ずっと言うよ
何度も塞いだ耳から、達也くんの言葉が染み入る。触れ合っているところから、達也くんの体温が広がる。
おそるおそる達也くんの背中に手を回した。俺を抱きしめる力が強くなった。だから俺も腕に力を込めた。いつももらってばかりで、抱き返したのは初めてだった。
達也
達也
ハル、大好き。大好きだよ。愛してる
晴人
晴人
…おれ、も……達也くん…大好き……!
ずっと胸に溜まっていた淀みが晴れていく。

思えば、あの日君が好きって言ってくれたときから、こうなることは全部決まってたんだね。達也くんの胸に縋ってひたすら泣いた。好きと言った。達也くんから注がれる愛情が温かすぎて、いくら泣いても泣き足りなかった。

達也くんが好きって言ってくれる。それだけでいい。ずっとずっと欲しかった言葉を噛み締めながら、達也くんの腕の中で泣き続けた。