第10話

自由よさよなら、孤独よようこそ
642
2019/07/25 12:29
十七年前
あなた
あなた
ママ、パパ!
国王
国王
お~、あなた~!
王妃
王妃
クスクスッ… おいで、あなた
3人はピクニックへ出かけていた
あなた
あなた
ねぇママ!あなた、ママみたいな優しい人になるの!
王妃
王妃
あらそうなの?ありがとう。
国王
国王
私は?私は?
あなた
あなた
…パパは太ってるもん、やぁだ!
はっきり話し、はっきり声を出して笑う。
何気ない女の子だ。
国王
国王
ねぇ、ダリアぁ
王妃
王妃
あらあら、王が泣かないの
国王
国王
だって、あなた、が、…あれ、あなたは?
王妃
王妃
え…?あなた?あなたーっ!?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あなた
あなた
待ってっ、ちょーちょさん!
あ、よくあるパターン。
あなた
あなた
あっ
ちょうちょを見つけたあなた


だがそれと同時に、怪我をしたいかにも怪しい男に会ったのだ
そいつは、国王が警戒していた指名手配犯だった
モブ
モブ
こっちへ来るな、殺すぞ、ガキが
あなた
あなた
大丈夫?なんで怪我してるの?

安心して、すぐお城に連れて行くから
すると、悪人は急に涙を流し、あなたが差し出した手を握ろうとしたそのときだった。


母・ダリアがあなたの前にバッと出てきて、悪人に対して引いた目を見せた
王妃
王妃
あなたはここにいてはいけない人間です。

早々に立ち去らなければ私はあなたを殺さなければなりません。

早く去りなさい。私の力を知っているなら尚更です
あなた
あなた
マ、ママ?
王妃
王妃
黙りなさい、あなた
だがスルリとあなたがダリアの横を通り、悪人の腕をぎゅっと掴んだ
あなた
あなた
この人は泣いてた、可哀想なの!

なのにママは嫌っちゃうの??あなたイヤだよそんなの!
だが悪人はあなたを一瞬で人質にしてしまった
モブ
モブ
は、早く、そこをどけろ、
王妃
王妃
…あなたにできるわけがない

あなたこそ私の娘を返しなさい
ダリアの額に汗がにじんだ
モブ
モブ
…なぁ王女様、俺を恨まないでくれ
あなた
あなた
っ、
バッと離し、ダリアとあなたが抱き合う瞬間。


ダリアがあなたの後ろを見ていやな顔をし、すぐ背後へ回る。


それと同時に、うっとうめき声がした
ダリアがむなしく倒れ、悪人はそれを見てにやっと笑う
モブ
モブ
私はダリアを殺しにここへ参った。

殺さなければ、俺が殺されたから…っ、う"あ"っ"
何が起こったのだろう


悪人の喉に、ナイフが刺さった。


それは、あからさまに魔法だった。


いったい誰が?なんのために?


チラリと見ると、それはあなたの力だった。
モブ
モブ
お、まえ、なんで、
あなた
あなた
…ママを殺した…ママを殺した!!!!
それから何発ナイフで刺したのだろう。


魔法が切れるとき、父親がやってきた
王妃
王妃
…あなた、あなたは、笑っていなさい、笑わなきゃよ、
それが母の最後の言葉だった。


あなたは父親に涙を見せた。


国王は死んだ悪人、死んだ母親、泣くあなたを見て状況を把握した
あなた
あなた
…パ、パパ、
国王
国王
大丈夫、あなた

俺が、守るからな、

だからお前は、命令をきちんと聞け。わかったか?
あなた
あなた
うん…



ここからは、皆が知っているとおり。


あなたはこの日から、一歩も外へでていない。


門の外を、近くで見たことがない


本当は、冒険をたくさんしたいはずなのに。

プリ小説オーディオドラマ