この大学はA塔が授業用教室、B塔がまるまる図書館という造りになっている
トイレだけならわざわざB塔まで行く必要が無いので、さっき会ったばかりのフレンドリーボーイはA塔のトイレめがけてスタスタと歩いていく
おいてかれないように歩くが、なんでわざわざこんな奥まで行くんだ?
ただでさえA塔は人が少ないのにその中でもほんとに一番人の気配がしないところに進んでいる気がする
………話変わるけどさぁ
…となりの人すんごいルンルンなんですけど〜
この人っ気の無さはホラーとかでしか見たことないような雰囲気かもしだしてるって言うのにとなりの赤い人のせいでぶち壊しなんですけど〜
なんだこれから遠足かって思うぐらいスキップしながら聴いたことあるようなリズムの鼻歌がとなりから聞こえてきます〜
俺の頭はそのリズムに合わせて「今宵夜が明けずとも〜♪君の側に居たいんだ〜♪」って歌ってるー♪
そんな俺の人生で一番変だと言えるような事を脳にめぐらせていると、目の前の紫の影が止まった
例のトイレについたようだ
さっきと言ってること違うぞこの人
てか大学生にもなって秘密基地って…現実見ようぜ…
……やめよう、そんなこと言ったら悲しくなる
自傷行為と言っても過言ではない
現実逃避をこの人生に焼き付けて来たんだ、
夢(BL)をこの脳に焼き付けて来たんだ
うん、この人かわいいで終わらせよう、そうしよう
え?みんないつの間に入ったの?
やっば気づかなかった
〜
思ってた"トイレ"と270度ぐらい違うんですけど(?)
…空き教室じゃないですかね?
トイレとは…?
あっっっっっきらかに棒読みかましてますけどこの黄色
あまりに疑問だったことが自然と口から漏れ出た
確実に触れてほしくない感じをかもしだしている黄色を見て、しまった、と表情筋が動いた
一秒間だとしてももっといい名前は無かったのか
どうゆう思考回路でトイレが一秒で出てきたんだ
…赤が考えたのかと思ってた…
なにを???
まさか…危ないことだったり…
俺大学生だってぇ…犯罪とか犯したくないよぉ…
うん、性っていう言葉聞こえた瞬間わかったわ
そっち路線なのね
しか~しだ
他の人はどうだか知らないが俺はリアルBLでも全然食せるタイプ、そんな今夜のおかずを逃すわけには行かない、もっと詳しく聞かねば
おかずゲットチャーンス!!
性処理ってことはしているんだろう?!
あんなことやこんなこと…
ハハハハハ
今日はとってもついている…
…眼力に気づいてくれた、この紫、仲良くしようじゃないか
どこから湧いてきたあのリモコン
いや…あのリモコンは……まさか…?!
めっちゃ紫のとなりでぼーっとしてた黄色が…黄色がぁ…!
かわいい…なにこれ超かわいい
…おそらく俺を見るよう指示されているのだろう
なぜかって?簡単なことさ
マスク越しでもわかるほど顔がニヤついているからだよ!!
はっはっはっごちそうさまです((
そしてどうやらここには敵しかいないことに気づいてくれたようだ
言い換えればめちゃくちゃ引かれたような気がしたとでも言っておくか
カチッという最高な音が聞こえました
さてどんな顔をしてくれるのかい?
なんならこのまま壊れちゃってもいいんだよ?
あはは、声我慢してるのかわいい〜
どっちかと言うともっと鳴いてほしいです
ほんとに心の中読んでるんかこの人って思うぐらい意思疎通してるんですけどありがとう
そしてまだ強くなれるんですかつくづく最高だな
俺がいるせいか、かなり恥ずかしがっている
うん尊い
俺元気(?)になる
かわいい
そしてこの紫が相当なドSだと言うことにも気づいた
いいぞもっとヤれ
いやいや全然こっちでヤって頂いて構わないのですけど
まぁこれは相手なりの気遣いでしょうから口出しはしないでおきましょう
えっ、そっちドM路線だったんですか
オーマイガー尊すぎだろあのカップル
性処理係やってドMの花が開花したのかな
はぁ〜ごちです
〜
これでもかというほどの即答
だって可愛かったんだもん
そういえばそうだった
この人達のことずっと色で呼んでたわ
にこーっ!ってする赤い人…坂田
眩しい…眩しすぎるぞこの笑顔
むしろご褒美ですよ
あ〜…俺もついに一線超えちゃうのかな〜…?(腐男子としての)
同じこと2回言ったこの人?
図書館での会話そんな感じじゃなかった気が…いや、100%そんなじゃなかったな
コミュ症×2の地獄みたいな会話してませんでしたっけ?あれ?
急にタメ口とかぎこちなくなってしまいます!
はははっ♪木曜日ってeveryday♪(????)
どゆこと?
今の流れでどこからその単語が降ってきた?
えぇ?
さぁ、俺はほんとにこれからどうなってしまうのだろうか
少し楽しみだ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。