第23話

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2020/08/05 15:25
北斗「おい樹!」


大きな声がした

北斗さんが大きな声を出して

樹くんの腕をつかんだ

初めてあんな大きな声を出してる北斗さんを見た


ミキ「あれ?北斗くんおはよう。朝から元気だね?」


反対側の腕を掴んでるミキさんは

北斗さんに微笑んだ


北斗「ミキさん悪いけど樹と2人にしてください」


ミキ「えー!今あったばっかなのに。樹、どうする?」


樹「北斗悪い、放課後な」


北斗「はぁ?!」


グサリ心臓に鋭い刃が刺さった気がした

さりげなく慎太郎が私の視界を遮るように立つ

どこまでも気遣いができる人

樹くんはきっと

ミキさんのクラスへと行ってしまった


康二「あらおはようさーん・・・どうしたん?」


いつも通り陽気な康二さんが私たちの前に現れた

その顔は笑顔からすぐに曇ってしまった


康二「あなた、どうしたん」


まっすぐ私の方に走ってきて

私の顔を覗く


康二「なあ、北斗も大声出しとったやん。何があったん」


私を康二さんの背中に隠して

北斗さんと話し始める


大我「ねえ、下駄箱何事?」


優吾「あなたは?!」


それから大我さんと優吾さんも来て

学校の廊下が騒がしくなり始めた


照「おい、お前ら目立ちすぎ。」


亮平「とりあえず部屋行こうか」


私の後ろから現れた照さんと亮平さん

照さんは私の肩を優しく抱いたまま歩き始めた


照「しんどいな。すぐ来てやれなくてごめん」


「照さんは悪くないです」


照「俺らはあなたを守る責任がある」


教室棟から離れた場所にある部屋

私たちが勝手に集まってる場所につくと

照さんは私をソファーに座らせてくれた

基本私はいつも部屋の端っこに立ってるから

ここからの景色は新鮮だった

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