訳が分からない文が来たけど
多分あなたがピンチなんだろう
辰哉「おーい、1限ある人」
そう部屋に向かって言うとみんなないらしい
辰哉「なんかちょっとあなたがピンチらしいから手助け行ってやろ」
大介「あなたが言ったの?」
辰哉「いや、樹からメッセージきた」
大介「なるほどねー」
画面を見せれば1度はしかめっ面をするが
涼太「姫のピンチなら早く行こう」
と支度をして学校に乗り込んだ
元担任やら元学年主任やらが俺らを追いかけるが
そんなことはどうでもいい
あの部屋に行けばこっちのもんだと思い
みんなで必死に走って俺たちは完全勝利した
状況は思ったより深刻だった
辰哉「俺、樹からあなたを頼むって言われて来たんだけど」
照「多分後ろでミキが糸引いてる」
いや、だとしたらおかしいんだ
この前あなたが拉致られた時に
あいつの家の父親が行方不明になっているから
樹を引き止める力はない
辰哉「最近の樹がわかんねぇ」
ソファーに座ると
素足に目黒のジャージを着たあなたと目が合った
辰哉「あなた、それは誰にやられた?」
「あ、これは違うんです」
何を勘違いしているのか必死に樹を庇う
知ってるよ。樹はそんなこと命令しない
ただ単純に誰にされたかを聞きたいんだ
樹も馬鹿だ。
こんなにもお前のこと
必死に守りきろうとする子がいるのに
なんであいつなんか選んでんだよ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。