車に揺られて長時間経つ

流石の私も酔ってきてしまった


「うっ･･･」


危うく出るところで止める


？「酔ったんか？ちょお車止めてください！」


さっきとは違うハスキーな声


？「これ外してもええ？」


ハスキーな声の人が言うと


？「全部外したって。重岡さんから命令や」


さっきの人の声がした

ガサガサと袋が取られて

手錠が外され

窓を少し開けてくれた

車はパーキングに入っていて

駐車場に止まるところだった


大吾「手荒な真似してほんまごめん。西畑大吾です。よろしく」


さっきまで怖い顔で命令してた人が

とても優しい顔して私に手を差し出す

その手に自分の手を重ねると

優しく笑って


大吾「あなたさん、ですよね」


と言った


「なんで名前･･･」


大吾「詳しくはまだ言えへんねんけど、これから大阪にあなたさんを匿うから」


そう言って私の髪の毛を優しく撫でる


？「水買ってきました」


そう言って車に乗り込んできたのは

女の子みたいに綺麗な顔をした男の子


大吾「みっちーやで」


「みっちー･･･」


駿佑「それあだ名やないですか！道枝駿佑です」


そう言って彼も手を差し出してきたので

さっきのように握手を交わす


？「お！元気になってるやん」


ハスキーな声

これはさっき私の異変に気づいてくれた人


「あの、さっきはありがとうございました」


？「ええねんええねん！」


にっこり笑う彼は見るからに優しそう

でもこの人もこっちの世界の人なんだろう


大吾「一応リーダーの大橋和也」


和也「一応リーダーです」


なんておちゃらける

てっきり西畑さんがリーダーかと思った

その後も現れるメンバーを丁寧に教えて頂いた

そして車を運転しているのは

重岡さん率いるWESTの中の桐山さん


桐山「運転荒くてごめんなー？」


なんて気を使わせてしまった