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第16話

Chapter 1( 3 )
740
2019/11/03 16:14

な なんなのこれ ⋯⋯!!





『 風磨くんってば!起きて!』





この状況に耐えられなくなって 大声で名前を呼んだ





風磨 「 ⋯⋯ ん なに 」





ようやく目を覚ましてくれた様子の風磨くん





『 な 何じゃない!なんで私のベッドで寝てるの!』





風磨 「 ⋯⋯ 知らない 部屋間違えたんじゃない?」





まだ眠いのか 声があまり出ていない





機嫌が悪そうだし 自分がどんなことをしているのか自覚していない





普通ならこの状況 おかしいってなるから!





少しは申し訳なさそうにしてよ





なのに 悪びれた様子は これっぽちもない





風磨くんの自由な性格は どこまでなんだろうってなる





『 こ ここ 私のベットなの!今すぐ 自分の部屋に戻って!』





風磨 「 んー まだ離れちゃダメ 」





引き離そうとしたら さらに抱き寄せられてしまって 完全に抱き枕状態にされてしまった





こ こんなのにドキドキしちゃいけないって 頭ではわかってるのに





近すぎる距離感に ドキドキさせられてしまう





『 うう ⋯⋯ むりぃ ⋯⋯!!』





風磨くんは こんなことするの慣れているかもしれないけど 私は全く慣れていない





そもそも男の子に こんなふうに抱きしめられたことないんだから ⋯⋯!





風磨くんの常に顔を埋めて 身動きが取れないまま





すると 風磨くんは少しずつ目が覚めてきたのか 上からフッと笑い声が聞こえた





それに反応して 埋めていた顔を上げると 意地悪そうに笑っている風磨くんが見えた





風磨 「 あなたって こーゆーの慣れてないんだ?」





バ バカにされてる





だけど 図星だから言い返す言葉がない





『 そ そんなことどうでもいいから 早く離し ⋯⋯ ひゃっ!』





薄いTシャツの上から 背中をツーっと指なぞられたせいで 変な声が出てしまった





風磨 「 いい声出すね 」





『 な 何言って ⋯⋯ 』





この人は 朝から頭のネジが外れているレベルで暴走している





『 い いい加減にしないと ⋯⋯ 』





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