そう言ったしゃちょーさんに手を引かれ、店内に入った。
はじめんはにこにこしながらこちらを見ている。
少し頬を赤く染めながら、私に笑みを投げかける。
しゃちょーは、真面目な顔でそう考えている。
❤︎.*❤︎.*❤︎.*❤︎.*❤︎.*お着替え中~
店員さんに似合う服着せてもらったけど、
しゃちょー、どんな反応するかなぁ?
少しドキドキ。
私は試着室の扉を開け、後ろ姿のしゃちょーに声をかけた。
私はしゃちょーに背を向けその場を立ち去ろうとした。
掴まれた手。
ドキンと心臓が鳴った。
えっ?今、私変なこと言ったよね。
自分で言っといて、恥ずかしすぎるんですけど…
ドクドク心臓が鳴る。
痛いくらいに。
私は着替えようと試着室に入ろうとした。
振り向くと長い腕が伸びてきて、
"パチンッ"
しゃちょーが私にバレッタをつけた。
半回転して鏡の自分と目が合う。
顔がほんのり熱くなる。
さりげなくリードする彼に、私は心を持っていかれそうだった。
❤︎.*❤︎.*❤︎.*❤︎.*❤︎.*
その日の夜_
スマホにはありえない名前からメッセージが来ていた。
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トーク
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〇はじめしゃちょー
あなた〜今日はありがとう〜 ②
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〇シルク
あなたさんこんばんは。フィッ… ①
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〇りく
あなたさんで合ってますか|´-`)チ… ②
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〇ポッキー
ポッキーです。新しいアシスタ… ③
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なんで、なんで、でもこの人たちきっと…
偽物だよね…?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!