第5話

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2021/03/22 17:06
太我
太我
いきなりごめんね?
(なまえ)
あなた
んーん!大丈夫!
(なまえ)
あなた
なんかあったの?
太我
太我
ううん、特にないんだけど…
太我
太我
会いたくなった、ていうか…
(なまえ)
あなた
そっか…
(なまえ)
あなた
ありがとう
太我
太我
ううん!じゃ、行こ!





太我くんは私から離れて助手席の扉を開けた





(なまえ)
あなた
ごめん、ありがと!
太我
太我
これくらい当たり前だよ





紳士的だな





でも同時に、違和感を覚えていた





太我
太我
最近どう?
(なまえ)
あなた
どうってなにが?
太我
太我
達也くんと、どうなのかなって
(なまえ)
あなた
あ〜





そういえば、前に太我くんに相談したな





(なまえ)
あなた
いい感じだよ!





嘘をついた





太我
太我
そっか…
太我
太我
よかったね!





太我くんは少し悲しそうな顔をして





すぐに笑った





(なまえ)
あなた
そういえば、どこ行くの?
太我
太我
んーっとね…
太我
太我
あ!ほら!あそこ!
(なまえ)
あなた
え…





太我くんが指をさした先には





達也くんと2人で行ったご飯屋さんがあった





太我
太我
どした?
太我
太我
あ、あんま好きじゃない感じ?
太我
太我
変えよっか?
(なまえ)
あなた
あ、ちがくて…
(なまえ)
あなた
ここ、好きなの!!
太我
太我
そうなの!?よかった〜!!
太我
太我
前に達也くんが教えてくれたんよね
(なまえ)
あなた
そう、なんだ…





そっか、言ってたね





メンバーとも食べに行くって





(なまえ)
あなた
晴人くんも?
太我
太我
うん!3人で行ったよ!
太我
太我
なんか大切な女の子と行ったとか言ってたな〜
(なまえ)
あなた
そっか…
太我
太我
あ、ごめん…
(なまえ)
あなた
ううん!もう前のことだもんね!





大切な女の子…?





それは誰のこと?





ねえ、達也くん





期待してもいいの?





昔のことでも、いいの?

















































ご飯を食べてる間





最低だけど、太我くんの話には空返事で





ずっと達也くんのこと考えてた





そしたら、もう帰ろっかって





太我
太我
ごめんね、楽しくなかったかな…?
(なまえ)
あなた
あ!違うの!
(なまえ)
あなた
ごめん、考え事してて…





そう言った瞬間





太我くんが泣きそうな顔をして私の方を見てきた





太我
太我
それってさ…
太我
太我
達也くんの事だよね?
(なまえ)
あなた
え…
太我
太我
なんで達也くんなの?
太我
太我
俺じゃダメかな?
太我
太我
会った時からずっと好きだった
太我
太我
達也くん彼女いるよ
(なまえ)
あなた
っ…!!
太我
太我
ねえ、達也くんとほんとにいい感じなの?
太我
太我
どういういい感じなの?
(なまえ)
あなた
それは…
太我
太我
そういう関係なの?





太我くんに問い詰められる度に胸が苦しくて





内心、太我くんが私のことを救ってくれるかもしれない





そう思ってた





だけど





(なまえ)
あなた
ごめん…
(なまえ)
あなた
どんな関係であれ、達也くんが好きなの
(なまえ)
あなた
帰るね





テーブルにお金を置いて私は走った





お店から30分ほどで家に着く





太我くんは止めに来なかった





来られない方がよかった





走ってる間ずっと考えてた





そういう関係ってなんだろう





どんな関係であれってなんだろう





達也くんとの関係ってなんなのかな





わからなくて





涙が止まらなかった





ヤってる時は確実に私に向けた好意なのに





終わった途端に私じゃない誰かに





彼女さんに向けられる好意





今までも何度も関係を絶とうとした





けど、達也くんからLINEが来ると





もういいや。好きだもん。





ってなって、なんでもよくなる





その好意が偽物でも





その時だけは私の達也くんだから





それでいいって思ってたのに





気づいたらそれじゃ収まらないくらい好きになってて





辛かった





やめたかった





太我くんの優しさに甘えたかった





なのに










ピンポーン










はーい!!

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