第5話

実技授業
4,134
2021/07/11 07:22
お昼を食べて教室に戻る。
私のクラスに居たのは、じゃぱぱさんとのあさん、うりさん、どぬくさんだったようだ。
(なまえ)
あなた
時間割に実技って書いてありますけど
何するんですか?
じゃぱぱ
じゃぱぱ
魔物討伐か隠れ鬼ごっこだよ
(なまえ)
あなた
討伐……?
のあ
のあ
この街には冒険者が居ないので
私達魔法使いが討伐するんですよ
(なまえ)
あなた
じゃあ、隠れ鬼ごっこはなんですか?
うり
うり
言うて鬼ごっこで魔法使用するだけだよ
どぬく
どぬく
普通属性はちょっと不利だね
そう言ってどぬくさんが苦い顔をする。
普通属性は…炎、水、雷、風、土…の五種類だったかな。
(なまえ)
あなた
私、隠れ鬼ごっこだとすぐにみんな見つけちゃいそうです
じゃぱぱ
じゃぱぱ
なんで?
(なまえ)
あなた
植物に目撃情報聞けばいいので
のあ
のあ
めちゃくちゃ有利じゃないですか
のあ
のあ
私は透明化のポーション作ったら
終わりますけど
(なまえ)
あなた
お互い隠れ鬼ごっこに対してチートですね
そう言って笑うと、チャイムと放送が鳴った。
放送
『魔法学院二年生は学院東の森へ集合してください』
じゃぱぱ
じゃぱぱ
東って事は…隠れ鬼だね
そう言ってじゃぱぱさんとどぬくさんが嫌そうな顔をする。
うり
うり
とりあえず行くか!
そう言われ、みんなでゾロゾロと森に向かった。







森の入口では、二年生が全員集まっていた。勿論、皆もいた。
朝礼台では、先生が立って何かの箱を持っている。
先生
それでは、鬼を二人決めたいと思います。
この大人数に対して鬼二人だけなのかと思った。
先生はガサガサと箱の中に手を入れる。
それから、二枚の紙を取り出し、マイクに向かって名前を呼ぶ。
先生
二年C組、なおきり
先生
二年生A組、あなた。
先生
朝礼台に来なさい。
……転校初日から鬼ですか。
じゃぱぱ
じゃぱぱ
あなたさん頑張ってね!
そう言ってじゃぱぱさんは手を振る。
(なまえ)
あなた
いっ、てきます
嫌々手を振り返して、朝礼台の方に走って行った。
先生
もうルールは知っているでしょうが、鬼は攻撃魔法以外ならどんな魔法もポーションも使用可能です。
先生
逃げる側も、攻撃魔法以外使用可能です。
それに加え、傷害を加えない程度の防御魔法は可とします。
先生
制限時間は六時限目のチャイムがなるまで。
先生
鬼に捕まった場合、横の待機所で観戦して頂きます。
先生
それでは……
先生が杖を振り上げる。
先生
隠れ鬼ごっこ、開始!
銃声のような音と共に、二年生が一斉に森の中へ走って行った。

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