第24話

夢 弐
148
2021/03/18 12:39
ここはどこだろう?
なんか見たことある
えぇっと…
あ、医務室前だ!
なんか青色の服を着た子が6人かな?
外から中を覗いてる
何があるんだろう?
様子を見ようと一歩踏み出した
あ、今回は・・・歩ける
ん?今回?
…そういえばあの子達見たことある
でもそれは夢の中で…
じゃあ今回も夢の中?
見た限りここは忍術学園だよね
青色の服ってことは2年生かな?
とりあえず、中を見てみよう
中には青色の服を着た子が2人と
校医の先生だと思われる人が1人いた
青色の服を着た1人は、
横になって眠っているようだ
『先生!ーーの容体は!?』
…また名前が聞き取れない
校医
『××くん、落ち着いてください
 大丈夫です、命に別条はありません』
『よかったぁ…』
校医
『…しかし』
『??』
校医
『ーーくんは、敵からの攻撃で
 右目に傷を負いまして…
 恐らく失明しているかと…』
『えっ…』
校医
『ーーくんのこれからの生活が
 とても大変になると思います…』
『…大丈夫です!ーーの手助け
 いっぱいします!
 だって…同室ですから!』
『それなら俺たちは同級生だから
 手助けするよ』
『手助けしたい・・・からでしょ?
 全く素直じゃないんだから
 あ、手伝えることはたくさん手伝うよ
 だから何でも言ってね』
校医
『…ほんと、ーーくんはよい友達に
 恵まれましたね』
『先生、私、ちょっと井戸水汲んできます』
校医
『うん、お願いね~』
…あれ?眠ってる子の様子を見たいのに、
井戸へ向かっていく子のほうへ
引きずり込まれていく
~~井戸~~
「今回は今日来たんだね」
君は誰?
「私は…まだ言えない
 もちろんみんなの名前も」
どうして?
「だってまだ全てを見てない・・・・・・・でしょ?」
全て?
「そう、欠落した分ちゃんと見て
 少しでもいいから思い出して」
欠落?思い出す?一体何を?
「君は夢の中でも寝ぼけてるの?
 じゃあ聞くけど、君は何を覚えているの?」
何…を…?
「ほら、覚えてない
 まぁ、あんな失態を犯してこうなったのは
 自業自得だけどね」
失態?なんのこと?
「…まぁ、覚えてなくて当然か…
 とりあえず、またここに来て
 そうすればいずれ思い出す」
わかった…
「あぁ、それから
 今日見たことは、絶対覚えてろ
 絶対にだ!」
わかった
「じゃあ、そろそろ帰って
 私は友達のところへ行かなきゃ」
帰れって…どう帰れば…
「…夢はいつか覚める
 覚めない夢なんてない」
「記憶もまた同じ
 ただただ記憶の扉を開けられてない
 だけなんだから」
「その鍵は必死に探せば見つかる
 ここは見つけるための
 世界だと思えばいい」
かぎ…
また視界がぼやけてきた
「ほら、もうすぐ覚める
 じゃあね
 …絶対忘れないでよ」
何も見えなくなってきて、
何も考えられなくなってきた…
覚える…
今日見たことを…
絶対……に…

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