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第14話

宝探し-5-
153
2021/03/24 09:00
ジョン
ジョン
姫!姫!
須園 杏奈
須園 杏奈
ん?
ジョン
ジョン
テレビ!
ジョン
ジョン
ニュース見てください!!
須園 杏奈
須園 杏奈
え?
私は現実で目が覚めるとジョンに言われるがまま、テレビをつけるとそこに映されたのは……

「有名ホストクラブ店長“閻魔宗次郎“自首」

そのあまりの衝撃に私は口を大きく開けてしまうほどだ。

だが、もう一つニュース映像から得られる衝撃事実があった。

「男は白い宝石がはまった指輪を握りしめ、自首した模様」

私はすぐにでもママに伝えに行かなければと思い、ママが入院する病院へと足を運び、病室に入るとそこには元気なそぶりを見せているママの姿があった。
須園 杏奈
須園 杏奈
ママ……
須園 杏奈
須園 杏奈
傷大丈夫?
ママ
ママ
ええ、大丈夫よ
須園 杏奈
須園 杏奈
ねぇママ、ニュースは見た?
ママ
ママ
ええ、見たわ……
須園 杏奈
須園 杏奈
ママ、私なにも……
ママ
ママ
いえ、あなたは戦ったわ
ママ
ママ
むしろ私が謝りたいくらいよ
ママ
ママ
あんな男に貢いじゃって……
須園 杏奈
須園 杏奈
ママ……
ママ
ママ
杏奈……あなたはもう……
ママ
ママ
ひとりで生きていけるわ……
ママは最後にそう言い残して、美しい瞳を閉じ、永遠の眠りについた。
須園 杏奈
須園 杏奈
ママ?
須園 杏奈
須園 杏奈
ママ?
須園 杏奈
須園 杏奈
ママ…私ひとりじゃ……
須園 杏奈
須園 杏奈
不安だよ……
私はその日はずっとママのそばで泣き続けていた。
数日後
ママの葬儀や相続等の処理が終わり、私は親戚の家に引き取られることになった。

幸い、インコのジョンも一緒に行くことができた。

だってジョンは……

私に残された唯一の宝物だもん。


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