俺があなたと別れた所まで戻って来るとさっきと同じ場所にあなたはいた
しかしさっきとは明らかに違うのは床に倒れていてピクリとも動かないこと
そう言って俺はあなたを所謂お姫様抱っこした
あなたの意識が無くなった
催涙ガスはその名の通り涙が出たり触れると肌がヒリヒリとするが重症になると水泡や肺水腫になり呼吸困難を引き起こす。最悪の場合死に至るガスだ
俺は建物の中を全力で駆け抜けた
外に出ると小牧が手配してくれたであろう救急車と救急隊員がいた
あなたは担架に乗って救急車に運ばれた
そしてあなたは病院に搬送された
〜病院〜
俺は診察を受けて何も問題なくあなたの処置が終わるのを待っていた
俺達が話していると中から医者が出てきた
俺はあなたの病室のドアをあけた
そこにはベッドの周りにあるたくさんの機械に繋がれて静かに眠ってるあなたがいた
俺はベッドの横の椅子に座ってあなたの手を握った
いくら話しかけてもなんの反応もない
気づいた時には俺の目から水が流れて床にポタポタと落ちていった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。