深澤side
🎵〜🎵〜🎵
『…んっ…』
目覚ましの音で目を覚ますと
隣に居たはずのあなたが居なかった
洗面所は明かりが付いている
あなた「あっ!ふっか起きた?」
洗面所からひょっこり顔を出して言う
顔を洗っていたのか
髪の毛を高い位置でくくっている
『おはよ…』
俺の言葉を聞いて微笑むと
また支度を始める
もう時間だし起きないといけないのに…
頭が痛い…
ヤバい…
風邪ひいたかも…
あなた「ふっか起きないの?」
そう言って俺に近づいてくる
あなた「もう出ないといけないよ?」
そう言って俺に触れようとする
あなたの手を振り払う
あなた「えっ…」
そんな俺にビックリした顔をするあなた
今 触られたら俺が熱あることが
バレてしまう…
心配かける…
それだけは絶対嫌だ…
『ははっ…悪ぃ!もう起きるよ!』
何も無かったように
いつものように笑ってそう言うと
あなた「ふふっ、早くしてよ〜」
あなたも安心したように笑う
俺たちは用意をしてエレベーターで
下に行き車に乗り込む
熱が出ているとこがバレないよう
フードを被ってイヤホンを付け
俺は1番後ろの席に座る
そして皆にバレないように
マネージャーにL〇NEを送る
そう送り俺は眠りについた
.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!