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第7話

( Ⅶ )
私が目を覚ますとそこには黒尾先輩がいた。
とても心配そうな顔で私を見ていた。
(でもなんで……)
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
七海ちゃん大丈夫?
朝倉 七海
朝倉 七海
…っ!何してるんですか…っ!ゴホッ
寝てないと…!
私のマフラーを渡すために来たらしい。
衛輔くんに電話をしたら
熱を出してると聞いて飛んできたとのこと。

治ったと言っても免疫力は下がっているし
病み上がりだから体力もいつもより低い。

(だめだよ、黒尾先輩…)

「七海ちゃんは寝てないと…」と
言って私を寝かそうとする黒尾先輩。
風邪をうつしてしまうからと断り、
わたしは一人で横になった。

「何かしようか?」「なにしてほしい?」
と聞かれるが、そばにいてくれるだけでよかった。

ただひとつ。昨日のあの感覚を忘れられなくて。
手を握っていてほしいと頼んだ。
「わかった」と言った彼は
優しく温かく私の手を握ってくれた。

大きくて温かい黒尾先輩の手。
いつか隣で繋げたら…いいな ______

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気づけばもう夕方。
わたしは目を覚ました。
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
起きた?
と言う彼の声は、私の耳元で聞こえた。
横を向くとすぐそこに彼の顔があった。
朝倉 七海
朝倉 七海
…!あ、起きました…っ!
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
手繋いでたから
動けなくて俺も寝ちゃったわ
と、微笑む彼の顔が眩しかった。
(だめ、そんな顔しないで…)

何回も諦めようとしたのに…
もっともっと好きになっちゃう…
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
七海ちゃん?
朝倉 七海
朝倉 七海
……あ…、いや…
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
ん?
そう言って私の顔を覗いてくる
優しい顔。胸がキュンとした。

(あぁ、好きだ…ずっと…好きなんだ…)
朝倉 七海
朝倉 七海
黒尾先輩
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
ん?しんどい?大丈夫?
朝倉 七海
朝倉 七海
…まだ、ここにいてほしいです…。
熱が出ているからなのか
私の意思なのか
自分の口からこんな言葉が出るとは思わなかった。

彼をみると驚いた顔をしていた。
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
…ぁ……
私はハッとして、さっきの言葉を訂正しようとした。
その時、私の視線に彼の顔はなかった。
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
ごめん、今だけ。
耳元に息がかかり気付いた。
今、抱きしめられているんだ。と。
朝倉 七海
朝倉 七海
えっと…黒尾、先輩…?
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
黒尾さんちょっと…
我慢できなかったみたい
ハハと笑う彼だが、
私の顔は熱くなる一方だった。

彼の温もりが私を温める。
幸せな瞬間だった。
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
よし、おしまい。
彼はそう言ってわたしから離れた。
わたしは顔を上げることができず、俯いていた
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
ごめんね…
朝倉 七海
朝倉 七海
あ、いや……
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
何か食べたいものある?
朝倉 七海
朝倉 七海
…いえ……
違う話題にしてくれても
私はさっきのことをずっと引きずったままで
忘れられなかった

(抱きしめるなんて…ずるい!)

昨日だって琳華さんの名前を呼んでいたのに。

(ずるい、ずるいよ……)
わたしはもう一回寝ようとしたけど
眠れなかった。

しばらくして、ドアをノックする音が聞こえた。
黒尾先輩がお粥を作ってくれたらしい。
でも私は黒尾先輩の顔を見たら
顔がどんどん熱くなるので寝たフリをすることにした。
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
……七海ちゃん…?
少しずつ彼の声が近づいてくる。
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
お粥…作ったんだけど……
って、寝ちゃったか…
私が寝ているのを確認して
持ってきたものをテーブルの上に置いた。
彼はベッドに座って
私の頭を撫でてくれた。
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
ごめんね、俺のせいで…
(全然いいのに…)
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
……俺の風邪、うつしちゃったよね。
彼は私の頭を撫でながら
申し訳なさそうに俯いた。
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
…俺ほんとかっこ悪いな
少し悲しそうに話す彼。
聞こえてないから話すけど
という前置きを言ってから
彼は、彼自身の想いを話しはじめた
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
1ヶ月前のこと、覚えてる?
俺が七海ちゃんを振った日
(ああ、あの日か…)
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
俺ね、琳華のこと大好きだったんだ
だから、簡単には忘れられなくて
(忘れられない人…か…)
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
でもね、それ以降七海ちゃんと
会えなかったのが、すごく寂しかった
(え…?)
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
たまにギャラリーにいる事知ってたし
初めて話した日、楽しかったから
もっと話したいなって思ってたんだけどさ
少しずつ、声が小さくなる彼
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
…寂しかったんだ……
自分のせいってわかってたんだけど
(寂しいって思ってくれたんだ…)
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
もっともっと七海ちゃんと
向き合うべきだったんだろうなって
気付かされたんだ。今日。
彼は今、どんな顔をしているんだろう。
どんな表情で話しているんだろう。

とても、気になる。
けど、まだ寝たフリを続けた。
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
七海ちゃんが
どんどん大きい存在になってくんだ
そう言った後、彼は数分黙った。
彼の声を聞いているうちに
落ち着いてしまって
わたしはいつの間にか寝てしまっていた。

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kuro tetsuro side...
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七海ちゃん、俺 _________
黒尾 鉄朗
黒尾 鉄朗
俺、ずっと七海ちゃんの
傍に居たいなって思ったんだ…
寝ている彼女の頬に
気づかれないようにキスをした。

_________ 俺、七海ちゃんが好きだよ

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kuroo tetsuro side end...
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