寝ても気持ち悪さで起きてしまう
それを何度も何度も繰り返した
楽になるのはいつ?
気持ちよく寝付けないまま
築けば朝になった
ー海人ー
廉が重たい瞼をうっすらと開けた
廉のはく息は熱くて
まだ具合が悪そうで
顔も真っ赤
紫耀がゆっくり廉を支えながら起き上がらせる
小さく口を開ける
真っ赤な顔をして意識が飛びそうな廉
口を開けたところで紫耀が水を流し込む
二口くらい飲んだところで水を吐き出してしまった
目をうるうるさせて謝る廉
海人が優しく背中を摩ってあげた
あっ廉今甘えたさん時期かな?
廉は昔から具合が悪くなっていくほど甘えたさんになってくる
辛そうだし可哀想だけど
可愛いんだ/////
急いであなたを呼ばなくちゃ
階段を駆け下りてリビングに行ってあなたを呼ぶ
ーあなたー
廉が?
でもみないでって昨日……
海人に腕を掴まれて廉の部屋まで連れていかれた
廉の部屋に入ってすぐ
座っているだけなのに弱々しくて
目が閉じそうなくらいで
近ずいたらいきなり廉に抱きしめられた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!