〜廉がトイレに行く前〜
突然の気持ち悪さに目が覚めた
ヤバイ……
吐きそう
このままだと吐いてしまう
そう思って重い体を起こしゆっくり壁に手を付きながらトイレへ向かった
気持ち悪くて嘔吐していたら誰かが俺を呼ぶ声がして
頭が追いついてないから少し築くのが遅くなったけど神宮寺だということはわかった
優しく答えてくれて背中を摩ってくれた
気持ち悪さは残っていたけど
気持ち的には大分助かった
全て吐ききったはずなのに気持ち悪くて
身体もものすごい熱くて
でも熱いのは身体だけで
ゾクゾクして寒くて
みんなの声もあまり聞こえなくて
俺は目を瞑って壁に寄りかかった
ー紫耀ー
お風呂から上がったらみんなトイレの前に立っていた
見るとそこには廉が苦しんでいて
顔は真っ赤なのに
少しブルブルと震える廉
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。