なあ、エリザベス!
何でしょう?メリオダス様、
怪我の具合はどうだ?
順調に回復出来ています!
少し、痛みますが…
そう言って、エリザベスはえへへ… と笑う。
これもエリザベスちゃんの魔力のおかげかもな!
ああ!
そのおかげで俺もすっかり治っちまったぜ!
ところで団長、
何故ゼルドリスは王女さんを
狙っているの?
あの変な男も気になるぜ。
メリオダスは腕を組む。
うーん、そこが問題なんだな〜。
どうゆう事~?
ディアンヌは窓から覗いている。
ディアンヌ!
具合は大丈夫なの?
エリザベスこそ!
僕は君の魔力のおかげでもう元気だよ!
良かった!
エリザベスはほっとする。
もしかしてだけどよ、
ゼルドリスはエリザベスちゃんのその魔力を
狙ってんじゃねぇのか?
私の…魔力を?
だってよ、強い回復力があるだろ?
そんなの十戒が見過ごすわけねぇって思わねぇか?
確かに。
メリオダスはうーんと考え込む。
さてさてさーて、どうしたものかなぁ…
じゃ、あの男は十戒の…
仲間ってことになるぜ。
うんにゃ、あいつは十戒の仲間にしては闇の魔力が感じられなかったぜ。
ってことは…
ただの人間!?
そうなるな。
でもよ、ただの人間が十戒の仲間になるか?
それに、仲間なのに町で攻撃されてたんでしょ?
仲間だったら普通はしないよ。
いま、ベッドで眠っていらっしゃるので、お目覚めになってからお話をお聞きしたら宜しいのでは…?
そうだな。
今はそれが一番良いな!
私、あの方の様子を見てきます!
ホーク、エリザベス1人じゃ危ないから付いてやってくれ。
おうよ!
行こう、ホークちゃん!
エリザベスとホークは階段を昇って行った。
団長。
団長はあの男をどう思ってるの?
どう思ってる、か…
メリオダスは下を向いた。
メリオダスは、多くは語らなかった。
…………ま、どうも思ってねーよ。
豚の帽子亭に、沈黙が流れた。
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