第10話

俺たちに必要なひと
1,579
2019/09/15 11:59
メリオダス
メリオダス
さてさてさーて、これで一旦手当ては終了だな!
メリオダスはディアンヌの脚に包帯を巻きながら言った。
ディアンヌ
ディアンヌ
ん…ありがとう団長。
キング
キング
ディアンヌ!
大丈夫かい?
ディアンヌ
ディアンヌ
しばらく安静にしてれば大丈夫だよ!
キング
キング
うん、そうだね!
メリオダス
メリオダス
あとは…
エリザベスだな!
メリオダスは扉を開けた。
ディアンヌ
ディアンヌ
うん!行ってらっしゃい!
メリオダスはニコリと笑った。
ギギギッ








バタン
キング
キング
団長、笑ってるけど本当は辛いんだよね。
よく分かるよ。
バン
バン
団ちょはわかりやすいからな〜。
ディアンヌ
ディアンヌ
団長…大丈夫かなぁ…?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
メリオダスは、エリザベスのところに向かった。
メリオダス
メリオダス
エリザベス…大丈夫か?
エリザベス
エリザベス
…は、はい…
メリオダスは伏し目がちになる。
メリオダス
メリオダス
ごめんな。
俺、お前を守れなかった。
そう言って、エリザベスが寝ているベッドに座った。
エリザベス
エリザベス
そんなことないです…っ
エリザベス
エリザベス
私が…無力で…
エリザベスの涙は、ぽたぽたと目じりを伝って枕に染みた。
エリザベス
エリザベス
私が、もっとしっかりしていれば…
強かったら貴方に怪我をさせずに済んだのに…
メリオダス
メリオダス
お前のせいじゃねぇよ。
エリザベス
エリザベス
いえ…全部私のせいなんです!
貴方は、いつも優しくしてくれて…
守ってくれて…
だから、私はいつも甘えてしまうんです!
私は、私は!
いつだって皆様の足でまといで…お荷物で…
私なんか、居なくても良いのに。
この不思議な魔力だって、
全然助けられることなんか出来ないのに、
助けて貰ってばかりで…
私なんか、いらないのに!
エリザベスは嘆いた。
嗚咽と共に吐き出される言葉には、
その一つ一つから苦しみが感じられた。
メリオダス
メリオダス
エリザベス…
メリオダス
メリオダス
それは違う。
エリザベス
エリザベス
…?
メリオダス
メリオダス
お前は、足でまといでも、お荷物なんかでもねぇ。
メリオダスは笑顔になる。
メリオダス
メリオダス
俺たちには、お前が必要なんだ。
仲間だろっ!
エリザベス
エリザベス
なか…ま?
メリオダス
メリオダス
お前は、いつだって俺たちを助けてくれるじゃねぇか。
メリオダス
メリオダス
俺には、お前が必要なんだ。エリザベス。
俺は…お前が居ねぇと、
メリオダスは優しく笑った。
メリオダス
メリオダス
ダメなんだ。
エリザベス
エリザベス
(私が居ないと…)
メリオダスはエリザベスの頭を優しく撫でた。

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