瓶の外は日光が当たって温かかった。
それは日光の香り、私は破片を片付けてコンクリートの床に寝転ぶ。
鉄格子の間から差し込む光の存在は救いの手に見える。
きっと私を救ってくれるんだ。
ね。
私は日光を信じてガラクタを手にするの、
…
…
ギィー……
こんなに古びたドアの音はとても気分が悪い、寒気が起こるほどに嫌い。
だけどね、その先は赤いカーペット。
大きな窓、何処までも続く長い廊下。
やっぱりこっちで正解なんだね。嬉しい。
その時、バタリと出会ったの。出会わないわけ無いか、
私以外の人が居たの、わたし、私その人の事…仲間だと思った!思ってた、
だってだって、さ
その実験者が出したのは銃。
私を…撃とうとしてる。
遠距離戦から近距離戦にどうやって持ち込むの?ねぇ。
やめて。撃たないで。どうして、
――
私、投げたの、
ガラクタを、そしたらね、
…パラパラ…ってさ
虫がね、花びらの様に、宝石の様に舞ったの、
絶対にこっちの方が綺麗!華麗で素敵!でしょでしょ?
だってさ、私の事救ってくれるでしょ?ねぇ。
カミサマ?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。