第36話

新しい仕事④
542
2020/05/11 15:29


あなたside

雑誌の撮影の翌日は大変やった

どんな格好で撮ったのか
どんな人が撮ったのか
どんなポーズ撮ったのか…

もう寝たフリして無視した。


で、今日は発売日やねんな…
しかも全員での仕事の日…

一応、発売日は黙っておいたから
大丈夫やと思うねんけどなあ…



濵田「あなた!!!!!!!
   買った!!!!!!」

あなた「…まじか。ありがとう」


さっそくか…


濵田「なんで発売日言ってくれへんねん」

あなた「あのライン見たら怖くて」

濵田「なんでやねん」

あなた「怒るやろうなって」

濵田「怒る?え?なんでやねん」


あ、ちょっと崇裕の声のトーンが変わった…


あなた「言ってへんけどベッドで撮った」

濵田「…は?」 

あなた「ほら、怒るやん」


もう過保護すぎるやろ

そりゃ、気持ちがしんどい時支えてもろうてるで?
でも、過保護とは違う話やん


中間「あなた!!!」

あなた「…おはようございます。」

中間「ベッドは聞いてへんし、下着のカット多い!」


正直見てへんから知らんねんな笑


あなた「崇裕、見せてや。わたし見てへん」

濵田「俺まだ全部見てへんもん」

あなた「じゃあ、一緒に見よ?
   ソファ寄って」


て、崇裕と見始めたら
淳太の言う通り下着カット多い。

基本はスーツも部屋着のカットやけど
1枚くらいしか使わんと思ってたら下着カット
5カットくらいあった


重岡「聞いてへん!えろ!!!」


大毅はただの感想か…なら許す


神山「あなたちゃん、ええやん!!!かっこえ!」


神ちゃんだけだよ
褒めてくれるのは…


小瀧「本屋巡って遅くなった」

藤井「おれも」

桐山「おれも」


買えるだけの冊数買ってる…
1人10冊くらい持ってへん?


あなた「アホちゃう?」

小瀧「大事なことやろ?売り上げや!」

藤井「俺、店員さんにバレても買ったんやから」

あなた「アホや」


メンバー思いって思われてるんならええけど
メンバーの雑誌を買い漁るって
結構な勇気ちゃう?複数冊…


中間「ベッドで撮影なんて…
   嫁入り前のくせに」

神山「親やん笑」

濵田「あなたやりすぎ」

桐山「サービス精神ありすぎ」

重岡「スーツえろすぎ」

藤井「スーツのパツパツのケツいいよな」

小瀧「わかるーしゃがむやつな」


めっちゃ好き勝手言ってくれるやん
むかくつわー


あなた「崇裕賛成してくれてたやん
   ガミガミうるさい」

濵田「賛成してるよ。
   絶対女の人見たらかっこいいて思うと思うで?」

あなた「ならええやん」

濵田「でも、男も買うでこれ」

あなた「誰も知らんやろ。わたしのことなんか」

濵田「知らんでも買うくらいやばい」

あなた「きしょい。淳太と崇裕きらい」

中間「なんでそんなこというねん」

あなた「崇裕が1番むかつく。賛成したくせに。
   崇裕の実家で買いもんした時、
   買った下着見たくないって言ったやん。
   いざ撮ったらこれよ。
   聞いてへんとか、やりすぎとか
   言ってること違いすぎやねん。
   どうせ怒るから先に下着チェックして
   もらおう思うててんのに。
   ほんまきしょい。」

濵田「…は?」

中間「濱ちゃんに下着の許可とろうとしてたん?」

小瀧「なんでチェックせえへんかったん?」

あなた「もういい。疲れたから1人にさせて」


むかつくから自販機に…
なんやねんみんなアホみたいに口出しばっかり…
子供やないねん

一人になりたいのに
一人にさせてくれへんのがWESTやねんな…


桐山「あなたさん?」

あなた「なんですか、複数冊買うやばい人」

桐山「そんな言い方せんでよ?笑」

あなた「なんでみんなして文句いうの?」

桐山「文句ちゃうねん。」

あなた「じゃあなんやねん」

桐山「みんなあなたが大事やから
   気にしてるとか心配してるだけやねん。」

あなた「にしても心配より文句の方が多い…
   それやったら大毅みたいに振り切って
   エロいって言われるだけの方がええ」

桐山「あなた、それはええんや。
   エロい言われるん」

あなた「ええよ。褒め言葉やろ?」

桐山「この仕事やからね」

あなた「なんであんなにみんな文句いうん」

桐山「あなたのこと大事なんよ。
   ちょっとゆがんでるけど笑」

あなた「崇裕がさ、珍しく正当な理由で
   賛成してくれたやん。
   だから頑張ろうとか思えたのにさ」

桐山「多分な、みんな、特に崇裕は
   ずっとあなたのこと見てたやろ?
   ここ最近で急激に変化したやろ?
   成長が嬉しいねん。
   でも、急激すぎて耐えられなくなったりとか
   どっか行ってまいそうだったり
   いろんな感情があるんやと思うで?」

あなた「そんときはみんなが助けてくれるやん
   今まで通り。
   信用してるから新しい仕事してん。
   なんかあっても戻ってこれる場所があるから」

桐山「それを正直に言ってやればええねん」



濵田side


姉ちゃんに言われてから
あなたをどういう立場で見守ればええか
正直わからんくなってきてん

もろいことも知ってるし
でもいろんなことしてるあなたは楽しそうやし…
そんな腐れ縁で支え合った仲間としての部分と
恋愛感情?的な今までなかった感情まで増えて…

いや、女として見てないと思うねんな
今も見てないはずや…

いろんな感情が渦巻いて
口うるさく言ってまう
それで怒らせてもうたし
どうしたらええかほんま分からん


濵田「あなた?」

あなた「なんやねん」

桐山「そんなんいうなて。ちゃんと話しい。
   俺先行ってるわ」

あなた「…うん」


あなたの隣に座る
いつになくあなたと間がある
俺が開けたんか、あなたが寄ったんか分からん


濵田「言い過ぎやったな」

あなた「むかつく」

濵田「ごめん」

あなた「口出しするのもむかつく。 
   そうやっていつも良い人なのもむかつく」

濵田「どうしたらええん?」

あなた「分からん。
   …なんで崇裕は素直に喜んでくれへんの?
   崇裕が賛成してくれて嬉しかったのに」

濵田「…なんでやろ。
   分からんけど、俺の腕の中で泣いてるあなたが
   生き生きと新しいことしてるからかも…」

あなた「…なにそれ。泣いてた方が良かったん?
   初めて自分の強みを活かした仕事を
   崇裕が後押ししてくれたのに?」

濵田「俺のあなたが
   みんなのものになったからかもしらん」

あなた「…泣きたくなったら崇裕のとこいくよ?
   これからも。
   戻る場所があるから挑戦できてん。
   なのに崇裕がそんなん言ったら
   私新しいことなにもできひんで?」

濵田「…そやね。
   俺が言ってること酷いよな」

あなた「…崇裕はさ、
   私が新しいことするん嫌なん?」

濵田「ちゃうよ、それは。違うねん。…けど、
   知らんあなたを見て、
   心細くなったんやと思う、
   それで口出ししてん、多分」


恋愛感情が混じってんのか混じってないのか
分からん。だから、多分、なんて使うてまう。


あなた「崇裕?わたし、何回も言ってるやん。
   崇裕がおらんと何もできん、て。
   一人の現場で知らん私なんておらんよ。
   結局はジャニーズWESTの私だよ?
   ずっとむかしから泣き虫の私やねん」


あなたには恋愛感情とかそんな感情ひとつもなくて
残念なんて気持ちは無く、安心した。
俺らは昔からの関係でこれからもそうなんや


濵田「そうやな。
   むかしっから知っとるあなたよな。
   勝手にそんなんしてあかんな、
   ごめん、これからもそうや。
   ずっとずっとむかっしからのあなたよな」


自分に言い聞かすように
ただただ言うしかできひんかった

あなたは俺の手をとり握って


あなた「私の帰る場所はWESTで
   その中でも崇裕は絶対的な居場所やで。
   だから、不安にならんで?
   いつもみたいに呆れた顔して迎えて?
   じゃないと、私も不安になるやん。
   居場所があって味方がおるって
   すごい安心すんねん!
   …だから、わたしも怒ってごめんな」

濵田「俺の方が悪かった。
   自分勝手やったな…。」

あなた「ええよ、べつに。仲直りできて良かった」

濵田「正直、思った以上にかっこよかったで、雑誌。
   スーツ姿ええやん、キリッとしてて。
   オフの部屋着のやつも可愛かったで?」

あなた「ほんま?よかった!
    崇裕の後押しが無かったらやってへんもん」

濵田「あんなんやってみたいわー」

あなた「スーツ似合いそうもんな。
   髪色でホストみたいなときあるけど笑」

濵田「こんなポンコツホストおらんやろ笑」

あなた「やっと笑ってくれた!
   崇裕は笑ってる方がええで」


なんていつも俺があなたに言ってるようなこと
あなたに言われるなんて思っても無かった


濵田「じゃあ、お嬢さん。
   楽屋戻る?」

あなた「はい、戻りましょう、王子様」

濵田「そこおにいさんくらいでええやろ笑」

あなた「かっこいいから間違えてん笑」


かっこいいから間違えた?
不覚にもドキッとしたのは気付かないフリをしよう…
俺とあなたは今まで通り
同い年で同期の支え合った戦友やから…


あなた「仲直りしたでー。淳太はゆるさんけど」

中間「なんでやねん!」

あなた「小言おじさんはやだ」

中間「だって聞いてへんもん!」

あなた「そういう淳太やってエロいとか
   どうせ思うてんやろ?素直に言いやー」

中間「せやで、どうみたってエロいやん。
   部屋着の下短いねん!」

あなた「ほら、みんなと一緒やん
   最初から素直に言ったらええのに。エロ親父」


やっぱりあなたは笑うてるほうがええし、
あんだけ望んでた生き生きしたあなたが見れるなら
それだけで良かったんやなって…

勘違いしとったな俺



   

プリ小説オーディオドラマ