弟子や子供が出来たりと色々あって、家のスペースがなくなってきた。
実は、イリノちゃんはご両親に了解をとってマユカにいたっては弟子初日から家に住んでいた。
そこに、可愛い娘のエミリアが加わって部屋がなくなった。だから、この機会に増築しようと考えた。
私はそう言いながら、イリノちゃんの頭を撫でてあげた。
すると、イリノちゃんはスッゴク嬉しそうな顔をしていた。
いきなり声がしたと思って扉のほうに顔を向けると……顔を半分だけ出してこちらを覗いているエミリアがいた。
私が呼び掛けると、少し頷いてからエミリアはこっちに寄って来た。
マユカは、気を回してエミリアにそんな質問をしてくれた。
私が笑顔で言うと、エミリアは照れたのか「うん」と言うと、顔を赤くしてプイッと横を向いてしまった。
…………可愛いなー、うちの娘は
私は、出来た家の間取りを弟子と子供に見せた。
イリノちゃんは、ピョンピョン跳びながら喜んでくれた。
マユカはクールに少し頷きながら賛成してくれた。
そして、エミリアはというと……
エミリアはチラッとこっちを見てから頷いてくれた。
良かった、皆賛成してくれた。
マユカは、理解が早い知的タイプなため、私が言おうとしていたことを全て言ってくれた。
私が魔力を集中させると、足元に魔法陣が出現した。
パアーッ!!
私が魔力を集中させる度に魔法陣が輝きを増していき……
私は、タイミングを見計らって適当に考えた詠唱を唱えた。
本当は、無詠唱でも良かったんだけど、最初だしと思って一応詠唱を考えた。
唱えると、私が考えた家の形にどんどん変わっていった。
良かった~、成功した
数分後、無事に改築が終わった。
イリノちゃんは、興奮してすぐに私にきいてきた
私の意見に皆は賛成してくれて、全員で改築したばかりの家に入った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。