『ただいま』私はこの言葉が嫌い。
昔から私は愛されずに育った。
『ただいま』と言えば『おかえり』って帰ってくるはずだよ。なのに。『なに、帰ってきたの?』『帰ってこなくてもいいのに』まだ幼稚園生の私が浴びた言葉。言葉の意味を理解していて。それはあまりにも酷すぎだ。毎日罵声を浴びせられ体が大きくなるにつれて暴力を受けた。当時の私は6歳
こんなにも人って冷たいんだ。
こんな生活には耐えられないよ。私の心と体はボロボロ。6歳の私はテレビで見たK-POPに惹かれた。私もこんなふうに輝けたらな…そして7歳の誕生日。『出掛けよう』と言うからついて行ったら遊園地に着いた。沢山遊んだ。楽しかった。でも、『じゃあね』母はそれだけ言い私を置いて消えていった
そこからの記憶はない。
私は『ただいま』なんて言わない
『おかえり』なんて言葉帰ってこないんだから
『おかえり』ってこんなに落ち着く言葉なんだ。忘れてたよ
グクside
俺たちはこの言葉で察した。
あなたの過去には何かがあったと
リビングにお布団敷きました
グクが以外)俺も(僕も)
おやすみなさいオッパ
そこで私は夢の中へと向かった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。