第9話

主人も大事だが…
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2020/05/01 02:08
あなたはスカラビア寮の前にいます。
というのも…
あなた

もうっ、グリムのせいで迷子になっちゃったじゃん!

グリム
それを言うならあなたが教室に忘れ物するからだろ‼俺様は案内しようとしただけなんだゾ!
あなた

うぅ…それを言われると言葉も出ないです…でも、ここどこだろう?

ジャミル・バイパー
ここはスカラビア寮だ。何か用か?
あなた

ひっ⁉…あ、ジャミルくんか。実は道に迷っちゃって…

ジャミル・バイパー
最近迷子が多いな…どこに行くんだ?案内してやる
あなた

ありがと〜!!あの、教室に忘れ物しちゃって…

ジャミル・バイパー
…はぁ、わかった。ついて来い
あなたはジャミルの後ろをついていきます。
ジャミル・バイパー
ここが教室だ。…もう日も暮れている。早く寮に帰れよ?
あなた

うん、ありがとう!じゃあまた明日〜!

ジャミル・バイパー
…また明日な
ジャミルはスカラビア寮に帰っていきます。
あなた

うーん。にしても暗いな…グリム、早く帰ろう

あなた

…?あれ?グリムいないの?

グリムはどこかに行ってしまったようです。
その時、

ピカッ ゴロゴロ ドーン‼
あなた

きゃっ‼

雷が落ちてきました。
あなたは怖くて動けなくなってしまいます。
あなた

怖いよ…誰か、来て…

ジャミル・バイパー
おいっ!あなた、大丈夫かっ⁉
あなた

ジャミルくん…!

ジャミル・バイパー
もう大丈夫だ。怖かったよな
ジャミルはそう言ってあなたを優しく抱きしめてくれます。
あなた

ッ…ありがとう…ごめんね

ジャミル・バイパー
急に雷なんて落ちてきたら誰でも驚く。気にしなくていい
ジャミル・バイパー
(しかしこいつ、女みたいに細いな…ちゃんと食べてるのか?)
あなた

…もう大丈夫。ありがとうジャミルくん。
あっ、カリムくんのところに行かなくていいの?

ジャミル・バイパー
カリム…?あぁ、あいつは昔から雷は騒がしくて好きだと言っていた。だから大丈夫だ
あなた

さっ、騒がしくて好き…?まぁ、人の価値観はそれぞれ違うよね…

ジャミル・バイパー
(主人も大事だが…あなたをほっとけなかったんだよ)
ジャミル・バイパー
さぁ帰るか。あのオンボロ寮まで送ってやる
あなた

うんっ!ありがとジャミルくん!

ジャミル・バイパー
あぁ。あのバカ狸にきつく言っておかなければいけないな。あなたを置いていくな、と
あなた

ははっ、ジャミルくんは優しいな!

ジャミル・バイパー
…あなただけだ
あなた

ん?なにか言った?

ジャミル・バイパー
いや、何でもない

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