こんな噂がありました。
『ねぇ、知ってる?神社の噂。』
『え?何それ?』
『知らないの?
何でも願いを叶えてくれる神社の事。』
『知らない。』
『じゃあ、教えてあげる。
神社の噂っていうのはね…………』
真夜中の午前零時に森の奥へ行くと、
小さな神社が現れるんだって。
その神社の中にある大きな鈴を鳴らすと、
上から声がする。
その声に対して願いを言うと、願いが叶うらしいよ……ーーーー
目の前には小さな神社。
まさか、本当にあるなんて……
でも、これで願いが叶う…。
恐る恐る神社へと足を踏み入れる。
ー大きな鈴を鳴らすと上から声が……ー
小学生の頃聞いた話を思い出す。
シャラシャラと鈴を鳴らす。
すると、
上から声がした。
慌てて声がした方を見ても、誰もいない。
先程までの神社の主と名乗る声とは違う、低い声。
そう神社の主が言った途端に、
先程まで薄暗かった神社が白い光に包まれる。
代償?
そんなの聞いたこともない。
もう一人の主を呼んだようだが何故か名前は聞こえなかった。
目の前には先程から聞こえていた声の主と思われる
白い髪に赤い目の男性が立っていた。
そう言うと、
目の前にいる男性に翼が生えた。
………天使みたい。
なにやらブツブツと呪文を唱えた後に、
私の方を向いて、『貴方に愛を。』と言ってきた。
すると目の前は光に包まれ、
私の意識は途切れた。
次の日。
朝起きるとベッドの上だった。
支度をし、学校へ行く。
そんな事を考えていたら、あっという間に学校に着いてしまった。
教室の扉を開ける。
すると、
昨日までは学校にいなかったはずの、
知らない6人の少年が話しかけてきた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。