あなたside
時計を見ると、PM7:00
そろそろ帰らなきゃかな〜
彩「わ!やば!こんな時間!!」
あなた「弟くん?」
彩「うん…今日お母さん遅いって言ってた」
彩のお家は、シングルマザーで
お母さんも遅くまで仕事だから、
彩の4つ下の弟の夕飯を作らなければならない。
彩「私帰るね!勇太くん、お大事に!」
勇太「うん、ありがと」
そう言って、彩は足早に帰っていってしまった。
廉「俺も、そろそろ帰るわ」
あなた「うん!私も帰ろうかな」
遅くまでいると、じんにも迷惑だしね!
廉「あ、じゃあ、あなた送ってい…」
勇太「あなた、そういえば話あった」
あなた「ん?話?」
廉くんが、何か言いかけた時、
じんがそれを遮るかのように言った
……何か話って、あったっけな〜
勇太「廉、今日はありがと、また学校で」
廉「お、おう…じゃあな!」
あなた「ばいばーい!」
手を振りながら、廉くんを見送っていたら
私の手をじんが掴んだ
あなた「わっ!な、何?」
勇太「来て、リビング」
そう言って、じんはリビングまで私を連れていった。
あなた「じん…?話って何??」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。