第6話

      2人を
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2018/04/01 01:17


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プルルルルと携帯が鳴りはじめました。

着信画面を見ると、あずさからです。

海斗は驚きます。

彼女から電話がかかってきたのは、あずさが記憶を失ってから初めてのことでした。

ドキドキと心臓を強く打ち付けながら、電話に出ました。

「もしもし、あずさ?」

あずさは言いづらそうに、それでもはっきりとした口調で言いました。

「さっきはひどいことを言ってごめんなさい」

少し前、あずさは自宅に帰り着いて後悔しました。

たしかに、記憶を取り戻してほしいという彼の想いが負担に思うこともあります。

けれど、それ以上に彼の優しさを感じていました。

だからこそ、あずさは謝ろうと思い電話したのです。

諦めようとしていた海斗にとって彼女からの電話は、何よりも嬉しいことでした。

海斗は、無理に彼女の記憶を思い出させることを止めようと思いました。

「あずさ、恋人から友だちの関係に戻ろう」
「でも……」
「そっちのほうがきっといいと思うんだ」

それが他でもないあずさのためであると思ったのです。

「うん。……わかった」

彼女もそれを受け入れました。




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