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けれど、その日は突然やってきました。
高校3年の夏でした。
学校への通学途中、あずさが車に轢かれたのです。
居眠り運転による避けようのない不運な事故でした。
そのことを聞きつけた海斗は大慌てで、病院に向かいます。
幸い彼女の命に別状はありませんでした。
海斗は心から安堵します。
「よかった……本当によかった」
眠りにつくあずさの手を握りしめて、目覚めるのを待ちました。
翌日、彼女が目覚めました。
「あずさ、俺だよ」
静かな病室の中、彼女は恋人である海斗に呟きます。
「あなた……だれ?」
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。