第4話

闇堕ちくん² 神谷、野中
1,908
2020/06/05 01:32
闇堕ち、かっけぇ←

思いつき小説だい!
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神谷side





俺は罪を犯した。







チューチューブを使った詐欺罪。


なりすましによる、金の強奪。





3年の懲役による執行猶予の4年が、

昨日で終わったのだ。







この間、生きている意味が見いだせなくなった。


大学には行けなくなりもちろん退学、

残った仲間には全員シカトを切られる。



人生は崩れ落ちていった。



人を信じるのがしんどい、人の重圧が酷い。



愛想だけ振りまいて、

心の奥底なんて誰も知りやしない。



金さえあれば情報も売り飛ばし、
敵も見方ももうない。




正直、疲れたんだ。




大学を退学になって1ヶ月程度で、
俺は定職に着いた。



普通のサラリーマン、何の変哲もない。



詐欺の内容は世間には公表されず。
だが、罪の重さは報道された。

近しい人は全て事情を聞いている。



それを知って、

離れていった。



ネット上の言葉が、どれほど俺を苦しめたか。




もう疲れた、





でも、死ぬのですら面倒に感じる。

ここ最近、何もかもが面倒だ。




なにか突飛なことなんてしたくない、

逆に歩いて行きたくない、

でも、これでいたら疲れる。




生きる気力が薄れる、なんて感じだ。





よく分からない漠然とした不安感、

俺の、罪の重さ

だけがのしかかる。





反省、している。


普通に暮らすのだけが、
これ程大切だなんて、思いやしなかった。







なんて、考えていたら、電話が来た。








家が、燃えた。




詐欺罪により、豪邸は売りに出した。


借りれる程度だけの、
数万円のアパートに住んでいたのだ。





そこ、が。



全焼だそうだ、
神谷
俺、死ぬのかな、‪w
無意味に笑う。



携帯を置き、仕事に戻る。


普通なら、仕事をやめて見に行くなどするだろう、


俺は、普通じゃない。


いつ死んだとて、どうでもいい。


分かるだろ?

ド底辺に落ちてしまったこと。




同情なんて、してくれる人さえいないんだ、









仕事終わり。
神谷
はぁ、
公園のベンチに倒れ込むように座る。
神谷
どこから、人生狂ったんだろ、

最初からだ。


あんな考えをしたこと、

犯罪に手を染めたこと、

本当の仲間を持たなかったこと、

軌道修正を測れなかったこと。


ぜーんぶ。
野中
俺ら、似てる、
神谷
誰、
野中
野中春樹、聞いたことない?
神谷
あー、痛々しい小説、
神谷
あれ、ほぼノンフィクション、

そう、闇落ちした亀。

心理描写が独特で、まさに病んでる人、

なんて感じの小説だった。
野中
は、?
神谷
だから、心理描写。
神谷
あれ、あんたでしょ、
野中
読み取れたんだ、頭いい、?
野中
で、なんで死にそうな顔、?

あんたなんかに話す義理はない、

って言おうとした。

けど、
神谷
家が燃えた。詐欺師だった時の報い、

言葉がスラスラと出てくる。
野中
へぇ、詐欺師、
野中
なぁ、匿ってあげようか?
神谷
は、要らね、

何故だろ、

涙が。
野中
同情すらしてくれなかった、
野中
どうせ、
自分一人で戦ってきたんだろ、

否定のできない言葉。

結局みんな上辺しか見てなくて。

犯罪者、詐欺師、サラリーマン、大学生。


こいつに言われたことが、言い返せない。
神谷
詐欺師、なのに?
野中
俺、犯罪者嫌いでさ、
神谷
は、?

いきなり、なに、?
野中
彼女が、犯罪者の隠し子、って、
野中
思ってた。

彼女さんが、犯罪者の隠し子。
野中
犯罪者、じゃ、無かったんだよね、
神谷
もしかして、
聞いたことがある、数年前の。
神谷
乃十阿徹、?
野中
忘れたから。言わないで?

合っていたっぽい。

思い出し、多少苛ついた表情を見せる。
野中
それで、別れたのに。
野中
違って、。

犯罪者、じゃ無かった、
野中
ケイさんは、妻子持ちの元彼と、
よりを戻した。
ケイさん、
野中
今は知らないけどね、

一瞬で、読み取れた気がした。


ケイさんを愛す気持ち、
ケイさんを取られた気持ち、
自分を正当化したい気持ち、
今、現状が辛い気持ち、
2人は幸せになってはいけないという気持ち、
幸せになって欲しい気持ち、
幸せになって欲しくない気持ち、
2人への苛立ち、
自分への苛立ち。




感情の波が、押し寄せてきた感じがする。
神谷
なんか、似てる、
神谷
漠然とした不安感、
神谷
どこに向けたらいいか
分からない、憎悪。
野中
俺、疲れてきて。
同じ。

人生、それ以外全部。

楽しいことなんて、覚えてない。
野中
もう、全部吐き出そう、と思って。
野中
も。
も、?
野中
彼女に言われたことを頼りに生きた。
神谷
え、

何故、?

憎しみを持って、憎悪に苦しんだ。

少なくとも、彼女と自分が原因じゃ、?
野中
彼女に、言われたこと。
野中
「小説家になりなよ、」

野中の、人生の大切な部分。
野中
嫌いになりきれなかった、
神谷
自分が、1番嫌い。
野中
そう、全部捨てたくなる。ふいに。
神谷
分かる、

自分の中の感情が、制御出来ない。

ものすごい苛立ちを抱え、
全て面倒に感じる。

野中の人生が、
より重みをまして迫ってきた。
野中
で、匿われる気は?
神谷
正直、どっちでもいい。

自分からこんな言葉が出るなんて。

まさか、少しでも匿われる気がある、

なんてな。
野中
じゃあ、来て、
神谷
あぁ。








闇堕ちした後って、

どうなるんだろ、?







奇妙なふたり暮らしが、

始まってしまった。































end































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キャ───(*ノдノ)───ァ
こんなのかみしげちゃんじゃない!←

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