闇堕ち、かっけぇ←
思いつき小説だい!
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神谷side
俺は罪を犯した。
チューチューブを使った詐欺罪。
なりすましによる、金の強奪。
3年の懲役による執行猶予の4年が、
昨日で終わったのだ。
この間、生きている意味が見いだせなくなった。
大学には行けなくなりもちろん退学、
残った仲間には全員シカトを切られる。
人生は崩れ落ちていった。
人を信じるのがしんどい、人の重圧が酷い。
愛想だけ振りまいて、
心の奥底なんて誰も知りやしない。
金さえあれば情報も売り飛ばし、
敵も見方ももうない。
正直、疲れたんだ。
大学を退学になって1ヶ月程度で、
俺は定職に着いた。
普通のサラリーマン、何の変哲もない。
詐欺の内容は世間には公表されず。
だが、罪の重さは報道された。
近しい人は全て事情を聞いている。
それを知って、
離れていった。
ネット上の言葉が、どれほど俺を苦しめたか。
もう疲れた、
でも、死ぬのですら面倒に感じる。
ここ最近、何もかもが面倒だ。
なにか突飛なことなんてしたくない、
逆に歩いて行きたくない、
でも、これでいたら疲れる。
生きる気力が薄れる、なんて感じだ。
よく分からない漠然とした不安感、
俺の、罪の重さ
だけがのしかかる。
反省、している。
普通に暮らすのだけが、
これ程大切だなんて、思いやしなかった。
なんて、考えていたら、電話が来た。
家が、燃えた。
詐欺罪により、豪邸は売りに出した。
借りれる程度だけの、
数万円のアパートに住んでいたのだ。
そこ、が。
全焼だそうだ、
無意味に笑う。
携帯を置き、仕事に戻る。
普通なら、仕事をやめて見に行くなどするだろう、
俺は、普通じゃない。
いつ死んだとて、どうでもいい。
分かるだろ?
ド底辺に落ちてしまったこと。
同情なんて、してくれる人さえいないんだ、
仕事終わり。
公園のベンチに倒れ込むように座る。
最初からだ。
あんな考えをしたこと、
犯罪に手を染めたこと、
本当の仲間を持たなかったこと、
軌道修正を測れなかったこと。
ぜーんぶ。
そう、闇落ちした亀。
心理描写が独特で、まさに病んでる人、
なんて感じの小説だった。
あんたなんかに話す義理はない、
って言おうとした。
けど、
言葉がスラスラと出てくる。
何故だろ、
涙が。
否定のできない言葉。
結局みんな上辺しか見てなくて。
犯罪者、詐欺師、サラリーマン、大学生。
こいつに言われたことが、言い返せない。
いきなり、なに、?
彼女さんが、犯罪者の隠し子。
聞いたことがある、数年前の。
合っていたっぽい。
思い出し、多少苛ついた表情を見せる。
犯罪者、じゃ無かった、
ケイさん、
一瞬で、読み取れた気がした。
ケイさんを愛す気持ち、
ケイさんを取られた気持ち、
自分を正当化したい気持ち、
今、現状が辛い気持ち、
2人は幸せになってはいけないという気持ち、
幸せになって欲しい気持ち、
幸せになって欲しくない気持ち、
2人への苛立ち、
自分への苛立ち。
感情の波が、押し寄せてきた感じがする。
同じ。
人生、それ以外全部。
楽しいことなんて、覚えてない。
も、?
何故、?
憎しみを持って、憎悪に苦しんだ。
少なくとも、彼女と自分が原因じゃ、?
野中の、人生の大切な部分。
自分の中の感情が、制御出来ない。
ものすごい苛立ちを抱え、
全て面倒に感じる。
野中の人生が、
より重みをまして迫ってきた。
自分からこんな言葉が出るなんて。
まさか、少しでも匿われる気がある、
なんてな。
闇堕ちした後って、
どうなるんだろ、?
奇妙なふたり暮らしが、
始まってしまった。
end
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キャ───(*ノдノ)───ァ
こんなのかみしげちゃんじゃない!←
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!