第145話

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2020/07/05 15:25




だから、俺はあなたちゃんを落とさなかった。




いや、落とせなかった。




もし俺と付き合ったとして




あなたちゃんが好きなのは結局あいつだから。




だから俺はあいつを待った。




あいつが取り戻しに来るのを待った。




なのにずっと来なくて、




何故か違うよじゃと一緒にいた。




は、?ふざけんなよ、




そう思ってた。そんなことしてないで早く




あなたちゃんを取り戻せよ、って。




それでもずっと来ない。




もういっそのこと諦めて奪おうかと思った。




でも出来ない。




弱い。でも、




あいつを信じるしかない。




あなたちゃんに幸せになって欲しいから。




そして今日の朝。




俺があなたちゃんの教室に行くと、珍しく




ぼむぎゅがいた。




2人だけっぽかったから、




もしかしたら って思ったけど




特に何も起きてなさそうだった。




それからいつもみたいにあなたちゃんと話してた。


あえて、好き って大きな声で言うと




聞こえたのか流石に反応したみたいで、


席を立って、俺を一瞬睨んで出ていった。




とりあえずあいつのところに行こうと思って




あなたちゃんに話をつけて教室を離れた。








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