それから10分くらい経って、
私しかいなかった階段に誰かが来た気配がした。
よんじゅん先輩来たかな、
そう思って振り向くとそこに居たのは
そあちゃんは私の問いには答えずに、
薄笑いを浮かべてそう言った。
そう言った瞬間、気味の悪い薄笑いをやめて
私に近づくとこう言った。
あの日とは多分、前にそあちゃんが
私を呼び出した時のことだと思う。
確かにその時、そあちゃんに調子に乗るな
とは言われたけど
その瞬間、バンッと背中を押され
私は階段の1番上から1番下まで突き落とされた。
私は体のあちこちが痛くて意識が朦朧とする中、
どうしても言い返したくて声を出そうと
した瞬間。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。