第10話

10話
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2021/04/24 02:10
私には友達がいない。
私がつい いらないことを言葉にしてしまうから。
みんな私に気を使って話しかけてくれた。
嬉しかった。
でも癖ってなかなか治らないもので。




先生
今日からみんなと一緒に勉強するあなたちゃんです。仲良くしてあげてね
あなた
あなたです! よろしくお願いします┏oペコ
先生
じゃあ席は あそこ、凛ちゃんの隣ね
女子
うわぁー凛と席隣とか可哀想(ボソッ
あなた
よろしくね!えっと お名前は?
黒田凛
黒田凛です。よろしく
あなた
凛ちゃん(●︎´▽︎`●︎)
黒田凛
ねぇあなたちゃんはさ何処から来たの?
あなた
あなたでいいよ!
あなた
んーとね隣の隣?の小学校から!
黒田凛
へーそうなんだ
それからあなたとは仲良くなった。
あなたは 私がいらないことを言っても
あなた
凛ちゃんらしくていいじゃん笑
って言ってくれた。
ずっと私と仲良くしてくれた。
すごくいい子だった。
なのに 4年前 ネイバーとやらの大規模侵攻で私みたいな奴のことをかばって亡くなってしまった。
たったー人の友達を失ってしまった時の喪失感は伊達じゃなかった。
私がモタモタしてたから。私が殺したも同然だ。
私はもう大切な人はつくらない。
亡くした時の苦しみ、悲しみ、寂しさ、虚しさはもう味わいたくない。
そんな時見つけてしまった。
黒田凛
あなた…
あの子と苗字は違うけど同じ名前。同じぐらいの背格好。
あなたがまだ生きてたらあんな風だったのかな。
私はその子のことが気になり観察した。
どうやら出水くんや 米屋くんと仲がいいということ。
いつもニコニコしてて、友達が多いということ。
ボーダーという組織に所属しているらしいということ。
それぐらいしかわからなかった。
ある日の放課後
女子
ねぇ黒田さん、いつもその作者さんの本読んでるよね?好きなの?
黒田凛
うん、好きだよ
女子
私も好きなんだ!良かったら今度一緒に遊びに行かない?
黒田凛
、ごめん 私行きたくない
女子
そう なんかごめんね
黒田凛
あ、、私もごめんね
私のバカ 行きたくないとかはっきり言わなくても 予定がある とか言えば良かったじゃん。

ガサッ
あなた
(あらら ちょっと気まずいな汗)
あなた
ハハハハ、こんにちわ〜
黒田凛
言いたいことがあるなら言えばいいのに…
あなた
言いたいことか〜 
あなた
じゃあちょっと踏み込んだ質問していい?
黒田凛
別にいいけど
あなた
なんで断っちゃったの?
黒田凛
あんた………じゃん
あなた
ごめんちょっと聞こえなかった
黒田凛
あんたみたいな、友達も沢山いて!大切なものなんて失ったことないような奴に!私の気持ちなんて分かるわけないじゃん!
またやった 逆ギレもいいとこだ。
黒田凛
あ、ごめん 
気が付くと私は教室を飛び出していた。
米屋陽介
あなた〜?忘れもん取りに帰るって遅くn
バンっ 
米屋陽介
うわっ
黒田凛
ごめん

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