第18話

16.
6,542
2021/04/14 15:09






余命宣告、なんて


そのたった四文字を調べる


こんな言葉、調べる日が来るとは思ってなかった


どうゆうものなのか、


どう過ごせばいいのか、


適当に画面をスクロールする


全然実感はないが、


多分現実なんだろう、


本当に死ぬのかな、なんて思っては


死ぬに決まってるでしょ、


と、自問自答を繰り返す


バカみたいにそんなことをしてる時だった



樹「お前さ、」



そんな樹の声が聞こえ顔を上げる


楽屋にはメンバーみんな揃ってて


みんなが顔を上げる



樹「SixTONESやめんの?」



あれから少し気まずいままで


そんなに喋ってなかった


なのに、今思っきり目が合ってる


気まずい。


どう返すのが正解だろう


きょもほくってこんな感じなの?



樹「事務所も、全部。辞めんの?」



なんか言わなくちゃ、と



『まずは発表してから、かな、』



どこかぎこちないまま


そう返す、



樹「じゃあさ、」



そう言って話し始める樹を


みんなが見ていた



樹「SixTONESも事務所もやめなくて良くね?」

大我「え、?」



慌てて口を抑えるきょも


だけど、私も内心全く同じ反応だった


急になにを言い出すかと思いきや、


SixTONESも事務所もやめんな、とか


笑えてくる


死ぬって決まってんだから


普通辞めるでしょ



『何言ってんの』

樹「だから、やめなくていいじゃん」

『死ぬんだよ、?あと1年すればSixTONESでもジャニーズでもなくなるんだよ?』



樹が言ってる意味が分からなかった


死ぬ人間なんかいらないでしょ、


存在しないんだから、


でも、そんな私の目をじっと見てくる樹



樹「何、お前死にたいの?」

『え、?』



死にたい、、?


死にたくないよ、


まだSixTONESやってたいよ、


まだみんなといたいし、まだまだこれから大きくなっていきたい


死にたいわけないじゃん


樹の名前を叱るように呼ぶ北斗の声が楽屋に響く


そんな声を聞きながら考えた


自問自答を繰り返す


死にたいのか、死にたくないのか、


答えが明らかなはずなのに


自信を持って言えない自分もいた













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