第36話

34.
5,510
2021/05/09 15:08





樹side









そのまま6人で家を出た


今頃あなたと翔太はどんな会話をしてるんだろう


ほんとにあなたを1人にさせて


良かったのだろうか


なんとも言えない空気のまま


真昼の道を6人で並んで歩く



大我「あなた大丈夫かな」

優吾「大丈夫ではないな、」

慎太郎「そうだねぇ」



なんて会話を交わす


みんなあなたのことが大好きで


みんな過保護なんだ



樹「ジェシー」

ジェシー「なに」

樹「心配?」



さっきから一言も喋らないジェシーに


そう聞けば


うん、とそれだけ返ってくる


いつもふざけてるくせに


あなたのことになるとやけに真剣になるところも


ジェシーらしかった



ジェシー「ああぁぁ〜、なんであなたなんだよ」



きっと、


誰もがそう思ってて、


誰もそう言えずにいた、


なんであなたなんだろう


そんなの誰にも分からないんだから


そんなこと言ったって仕方ないけど


知ってる人がいるなら、答えがあるなら、


聞きたかった。


なんであいつなのって、


ここまで一緒に頑張ってきて、


これからも一緒に歩いていくはずだったのに


なんで急にお別れしなきゃいけないの?


神様はやっぱり残虐だ



北斗「それ言ったら終わり」

ジェシー「でもさぁ」

慎太郎「いや、わかるよ、まじで」

ジェシー「なんであなたが死ななきゃいけねぇの?」



こっからじゃん、これからじゃん、


SixTONESまだ始まったばっかじゃん、


もっともっと大きくなっていくのに、


あなたいなかったらなんにも出来ねぇよ、


なんて、らしくない言葉を言う声も


どこか震えていた


そんなジェシーに誰も何も言わない


それは少しでもそう思う気持ちがあったからだ



樹「もうそろそろ戻る?」

大我「そうだね、」



来た道をUターンして、


また同じ道を歩く


最近のSixTONESはどこか重い


それに慣れてきている自分も嫌だった













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