大我「うわっ、あっぶな」
慎太郎「大丈夫?」
『うん、全然、ごめんごめん』
そう言ってきょもの腕の中から出る
まただ、
最近転けそうになることが多くなった
正確に言えば
立ちくらみというか、
急にくらっ、とする
ジェシー「最近ドジ多いね」
『なんかねー』
樹「お前ちゃんと食べてんの?」
『樹に言われたくないですぅ』
口をとがらせながら樹の方を向く
樹だってひょろひょろのくせに
北斗「いや、結構ガチで言ってるよ」
そんな私の服の裾を掴み
袖を引っ張る
優吾「うわ、ほっそ」
樹「お前折れそうな腕してんな」
『大丈夫。折れないから』
ジェシー「DAHAHA!!」
大我「うるさ、」
いつも通りうるさくなる楽屋の中
隣にいる北斗は一向に腕を離してくれない
『北斗、?』
北斗「なに」
『怒ってる?』
北斗「いやっ、怒ってるわけじゃねぇけどさぁ、な?」
ジェシー「分かるよ、北斗。言いたいこと」
北斗「心配するって話よ」
『あぁ、』
優吾「あぁって、」
『ごめんって、食べるから!ちゃんと!』
それだけ言い切り
無理やり北斗の腕を解く
慎太郎「じゃあ今日は焼肉でも行くか!!」
そっと背中を向けた先から
相変わらず大きな声が聞こえる
大我「賛成!!」
優吾「最近全然行ってないわ」
ジェシー「あなたも行くって!」
『いや、まだそんなこと、』
ジェシー「え?行かねぇの?」
『わかったよ!いくよ!』
樹「よし。」
慎太郎「今日で3キロは太れるな」
北斗「さすがに無理だろ」
そうと決まれば
あっという間に準備を始めるみんな
気づけばジェシーに肩を掴まれ
そのまま6人に囲まれながら楽屋を出ていた
今夜は帰れなくなりそうだ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!