13年前…
あなたが5歳の時、まだあなたが幼い頃は普通に外でみんなで遊んだり、ご飯を食べたり、普通の家庭と変わらない生活をしていた。
そんなある日、あなたが誘拐されかけた
その時からだった、あなたに対する歪な愛情が僕たち兄弟の心の中に生まれたのは…
初めにおかしくなったのは、多分ジュニだったかな
あなたが誘拐された時は、みんなで隠れんぼをしていた。
その時鬼をしていたジュニは、あなたが誘拐されかけたのは自分が早く見つけられなかったからだといい、すごく後悔していたし、誰よりもあなたが見つかった時に泣いていた。
この時、部屋になんで戻してしまったのだろうか…
ジュニが部屋に戻ってから、僕たち家族は歪な愛情を育む家庭になってしまった。
大好きな、大好きなあなたの事を傷つけた…
僕は最低だ…
あなたは優しいから、もう怖いことを忘れてくれたと言っていた。
でも怖かったことには怖かったんだ…
僕は最低だ…
死んでしまいたい…
そう思っていると、1件のメールが届いた。
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あなたの大切な人、守りませんか?
大切な人、傷を一切つけたくない人、誰にでもいるものではありません。
大切な、守りたい人がいるあなたは特別です。
ですが、大切な人を守るための制度はこの世界には残念ながらありません。
なので私たちは、大切な人を守るためには世間から消し、自分の中でのみ生きさせ続けることを推奨しています。
本当に守りたい人、心の底から愛している人、死亡届を出し、あなただけの大切な人にしませんか?
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あなたを守るには死亡届を出せばいいのか…
そして、世間に出さなければいいんだ。
あなたのことを守るためだもん
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!